Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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まぁまぁ怒られる

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 爺の説教は体感で半日続いた。体感でって変だと思うって?まぁね、僕も普通は体感で半日でなんて言わないよ。でもさ朝起きて爺が今日の予定とか報告に来た時から何か言いたそうにしてるの。
 それで「何かあるの?」って聞いてみてもハッキリ言わないんだよね。それがお昼前までも続いていたから気になって「何かあるならちゃんと言ってね?」って言ったんだ。まぁこれでお昼を食べたら何か言うだろうと思ってた。お昼前に言わないのは前に爺に怒られたとき気にしてお昼を食べる気になれなくて貧血になった事があるからだろうと思ってたんだ。

 「ノエル様、大変申し上げにくい事ですが私が言わなくてはならない様ですので申し上げます!
……言いたくはありません。いえ……私が言うべきではないんです。しかしながら被害は大きく……」

 という口上が始まったのはお昼ちょっと過ぎ。疲れが出てる日ならお昼寝タイムにするくらいの時間だった。
 爺は自分が口を出すのは場違い、出しゃばり、荷が重い等と言いながら中々本題を口にしなかった。

 あ、念の為言っておくけど爺には僕…どんな王族に対しても厳しい意見を言う権利が在る。というかそれもお仕事のうち。だからそれが政策であっても爺は『そんなバカな事止めなさい』と言って良いのだ。そしてそれを罰する事も無い。
 そんな爺が言いにくい事ってなんだろう?と僕は本気で考えた。

 で、まだ言ってないけど爺なら気づいてしまったのかと思い当たり爺に探りをいれた。まぁすぐに「何を考えていらっしゃるのか知りませんが今回私が言いたいのはノエル様がやらかした事ですよ!」と返ってきたのだ。

 えぇ~、なんだろう?ホントにわからん。

 そこから爺による〈デリカシー〉とか〈センシティブ〉とかけっこう僕には無縁の単語を並べつつ年頃の子供に対しての母親の役割をコンコンと言い聞かされた。
 そこで最近シモンとアンリに閨の係をつけておこうとした事、それに関してのやり取りが問題視されたと理解した。
 尚、僕も一応男という性別であるから父親的な役割も熟せるし理解できる。という主張は却下されΩの部分に重きをおけと……そこはアーノルドに任せろと。


 確かに……と僕も納得し、取り敢えずアンリに謝りに行ったんだ。
 結果、爺から情操教育がうまくいっていなかったと嘆かれ……非常に疲れた。

 そんな事言われても、僕だって男だからそっちの役割が理解できる。そこにΩの特色を活かして受け入れ側の事も理解できるんだから相談役としては最適だって思ったのに。
 親の心子知らず とはこの事だと僕は思った。
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