Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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惚れなおすよ!

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 僕の横にはマグロのごとく転がってるのが3人。
1人はマオ。ここについては説明なんかいらないだろう。大人しくしているという約束を守ったマオは大人しくサウナ、水風呂、サウナ、水風呂と静かに繰り返した。そして静かに高温風呂に入って目を回したんだ。まぁ僕たちもいつもと違って大人しいマオに油断してた。トータは一緒に居たことはいたけどトータはあんまり考えるの得意じゃないから……マオがたのしそうだから見てたらしい。見てたおかげで目を回したんマオの事をすぐ教えてくれたんだけどね。
 直ぐにマオをお風呂から出して爺がコウを呼びに行ったんだけど問題はこっちがΩ専用でまだ僕たちが入ってるからコウが入れなかった。しょうがないのでびしょびしょのまま渡したらしい。

 あ、そうそう僕たちは入浴の時は浴衣よくいを着ていたんだ。体を洗うときだけ脱いでいたけど。(だから体を洗うときはブースを離していたんだよね。)さすがにびしょびしょの浴衣のまま渡した訳じゃなくて爺がサッと脱がすとサミュエルのお付きの人が大判のタオルで簀巻きにしたらしい。見ていたトータの話では2人の息がピッタリであっという間に着替え?させたらしい。
 その後、ちゃんとコウによって着替えさせられ氷枕と共に転がされた。

 では残りの2人とは?まぁわかりきった事だが父様と陛下だ。何でも陛下はサウナが得意らしく、最上段に陣取り水をかけて次々と水蒸気を出したらしい。父様はサウナを知ってはいても体験がなかったので遅れをとり下段になったのを悔しがってやせ我慢を続けた。陛下はどうやら長時間が苦手だったので手早く父様をサウナから出そうと水をかけ続けたのだが意外と父様が粘った為、こうなったと……。
 おバカですか?バカなんですか?本当はバカなんでしょ!

 「なんで誰も父様達と一緒に居なかったの?」

 「申し訳ございません。爺やさん意外にこの方々を説得する事が出来る人間がなく……。」

 いつもの父様のお付きがしょげている。
あ、この人よく父様を見失って母様にため息つかれてる人だ。

 「まったく……ダメだと言われても付いて入るものですよ。」と言い方は優しいけど爺の目は鋭かった。

 「父様、何か言わなきゃいけないんじゃない?それにアーノルドとローランドは?」

 お付きの人を守る為にも父様と陛下に『無理をきかせた自分達が悪い』と言わせて止める事ができたはずの2人を探したが姿がない。

 「お2人でしたらカドラさんと共に次の会場の確認に行かれてますので入浴されてません」と湯屋の人がそっと教えてくれた。
 なんと3人は湯屋の後に行く食事処の準備確認と思ったより疲れの大きい僕たちのために移動手段の用意に手分けして走ってくれたらしい。

 「えっ?!お風呂入ってないの?」

 「ええ、手配の確認が終わり次第サッと入られると。」

 自分達もお風呂に入ってさっぱりしたかっただろうに消耗の激しい僕たちの為に……と思ったら感動してしまった。
 後ろにマグロがいるけどね。
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