Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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アンリからのお手紙

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 アンリからお手紙が届いた。
任せていた例の施設改良についてだった。アンリはとても苦労したらしい。ザサに他の施設を見学、体験を提案?され行ってみた結果、クリアした者達が集まって作られた組織『挑戦者であれ!!』に招かれ、暑く熱く語りを聞かされる日々だったそうだ。
 僕なら絶対逃げ出すね。そんな名前からして脳筋そうな集団、ムリ。

 ザサの報告書も別便で届いたが報告書によればアンリはこの『挑戦者であれ!!』の人達にとても可愛がられているらしい。なぜならアンリはフォローしてもらい、過酷さに文句を言いながらも一応クリアする事ができたらしく……。しかもバランスを必要とする場所はあっさりクリアできたらしい。まぁ、その運動神経とセンスを認められたというのだろうか?

 アンリは改良についての案として、協力してクリアしていく競技物を取り入れたらどうかと提案してきた。そして驚くことに具体例も出してきたのだ。

『今回はフールフーガの方達をお迎えすると決まっているから、フールフーガの得意とする協力の力を出せる事が面白さに繋がると考えます。
 陛下とシグルーン女公爵様、提督とお爺様、サミュエル様とカドラさん というように相方を便りにクリアするという物です。最も、α同士のペアと番のペアでは能力の偏りが激しいので考える必要がありますが。
 例えば、α同士ならば別場所からスタートし一定時間内にゴール地点に達する事。番ペアならばゴールにΩのパートナーを配置し、α側が一定時間内にゴールする。迷路に綱渡り等の障害、又は対人による格闘があっても良いのでは?』

 良いね!面白そう!……格闘については……難しいな。父様と提督に当たった人は逃げ出しそうだよ?もはや競技にならんし。
 うんうん、面白い。これで進めよう。時間も無いことだし早速。

 『アンリへ。
面白いのを考えたね!採用!
場所は最新施設の砂浜部分です。ザサが知ってる。これ、ゴール付近は海に出ちゃった方が面白そう。後は任せるから好きにやってみて。
あ、そうそう。陛下と提督が挑戦すると言ってたけど、父様も行きそう。頑張ってね。』

 簡単にパッパっと書いて隼君よろしく~。

 さぁ~、1階のプレイルームに降りてアンリの頑張りを教えてあげよう。夕食後のこの時間、男αの面々はそこでお酒飲みつつお話をしているはずだから。

 トントン。
ノックをして中から返事が無いもののなにやら騒がしいのでガチャリとドアを開けて激しく後悔した。
 そこには上半身裸の楽しく酔っ払いになった陛下と父様がいた。……なんで陛下にポージング教えてんのよ父様。そして陛下もなんで真似してんですか。

 筋肉ムキムキで上腕二頭筋と胸筋を見せつけるべくボディービルダーのように次々とポージングしていく父様に続いて鍛えてるαの人くらいの筋肉の陛下がそれに続く様はひどくシュールだった。
 ……あぁ、反対側の窓際ではそんな2人なんて存在してないかのように提督とデジレ様が大人のイチャイチャを!!

 なるほど、燃え尽きたかのように疲れきってるアーノルドとローランドは止める事ができなくてこうなってると。……ほっとこう。
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