Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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デジレ様からのsos?※

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 いつもより早い時間に外が騒がしくなり目が覚めた。窓の外を見てみると日が昇ったばかりらしく清々しくもカラリとした空気だ。顔だけ出して下を覗くと侍女さんと執事さん達が5人ほど固まって話している。その向こうでは爺がなにやら困り顔だ。

 そのうち部屋のドアをノックする音が聞こえたので返事を返す。

「ノエル様、起こしてしまったようですね。朝早くから申し訳ありませんがデジレ様がお呼びのようでして。」

「デジレ様が?こんな時間にということはよっぽどの事だよね。何か聞いてる?」

「いえ、私どもは何も。でも爺やさんがコウと話をしていました。」

 フンフンと頷きながら着替えをすませてとりあえず爺のいるロビーへ。何はともあれどういうことなのか聞かないとね。

「ノエル様おはようございます。ちょっとこちらへ。」

 と内緒話をするように端へ移動。そして爺から聞かされた事はなんとも脱力感が否めない事だった。
 有り体に言ってしまえば提督とのエッチのしすぎで体に異常が見られたらしい。それで何故僕を呼ぶのかと思ったら、変なことを知ってる事が多いのでとりあえず呼んでみたと……。はぁ仕方ない、行くか。

 馬車の用意を頼もうと思ったらデジレ様は山にいて道がないから馬で行くと言われて爺の前に座らされた。そして起きてからあっという間に馬上の人となった僕は悲鳴にならない声をあげつつデジレ様が待つ館にむかった。
 道なき道ってこういう事なのかと思いしった僕はほうほうの程でたどり着いた。いや、連れてこられた。後ろにいる爺は“私の馬術に衰えはないようで安心致しました。”と満足そうだけど。

 よたよたとした足取りで館に入るとマオが「ノエル~待ってた~!」と飛んで来た。

「あれ?何でノエルまでヨレヨレなの?」

「……あんな崖を駆け上がるなんて聞いてない。」

 僕の応えに“解んない”と表情で語るマオに諦めをつけて僕の呼ばれた理由を聞いた。



「…………その……デジレ、様?………。」

 呼ばれた部屋で待っていたのはデジレ様。ドアをノックすると部屋に入れてもらえたのは僕だけな事に嫌な予感がする。そして奥には……いや、どうも……こう、なんといいますか……。しどけないお姿で。

「……他言無用。」

 眉を寄せ俯き、凄く不本意です!と語る表情に思わず「はい。」と返事してしまう。でもそういうデジレ様のお体は提督にしっかりと抱え込まれていてお二人で1つの毛布にくるまっていて、違和感が…。    そして…え~と?その~、ぶっちゃけて言えばまだ下半身、提督と繋がってませんかね?!

「抜けなくなった。」

 いや、提督。あんた堂々と言うことじゃないよ?
……………どういう事?え?そのまんまだって?
……え~と、なんで僕?

「…早くなんとかしてほしい。」

 ……………え……。

「え…っと、んんんん~。
と…りあえず…。抜けないって……?」

「ああ、昨夜からいつも通りにデジレを愛していたんだが途中でコウモリに邪魔されてな。あまりの大きさにデジレが驚いて、こうなった。」
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