Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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カフェ にて

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 お昼頃僕たちは最上階の奥まったカフェを貸しきっていた。元々が貴族のΩの人達ばかり使うカフェというだけあって僕たちには嬉しいメニューばかりだ。もちろん番さん達も使えるのだがはたして体が大きい人の多いαはこれで満足できるのだろうか?
…ほら、マオがメニューを見て不満げだ。

「ねぇ、エル~」

「わかってる。いくつか頼めば良いでしょ?ここのお会計は提督が持ってくれるって言ってたし。」

 そう。ここを教えてくれたデジレ様がたぶん『マオの不平不満がすごいだろうからいくつかのセットを頼ませれば良い』と言ってくれて、提督が『それなら皆で自由に食べておいで』とお付きの人に手配してくれたのだ。

「ホント?やった~、絶対1つじゃ足りないもん。じゃあ…」

 ウエイターさんも驚く量だ。四人なのに八人用のテーブルがセットされたのはこれを見越してのことか?
 ミックスサンド、エビカツサンド、コーンクリームコロッケセット、グラタン、オムライス(ケチャップご飯をガーリックライスに無理やり変更)シーフードのサラダ  これをマオ一人の量だよ。ついでに僕らでシェアしようと言って頼んでるピザとパスタも摘まんだ。
 僕はベーコンとエビ、チーズ3種のパンケーキセット。トールはハンバーグドリアセット。サミーはフワフワオムレツとチキンのセットを頼んだ。セットには前菜として生ハムのサラダとタコのカルパッチョがついて、スープはコンソメだった。因みにドリンクは紅茶で統一。

 僕たちとマオの食事量が違いすぎて一緒に食べ終わるのかと心配は不要だった。まぁ早い早い。『いただきます』を皆で一緒にして食べ始めたわけだけど、僕が最初のサラダを半分くらい食べてた時マオは二品目のカルパッチョが終わってお皿を下げてもらっていた。(決して汚い食べ方はしてない……上品とも言い難いけど)そして『ご馳走さまでした』は皆一緒。……なんか腑に落ちない。

「ここの料理美味しかった~」

 トールは見た目も味も気に入ったらしく運ばれて来たときからすごいはしゃぎようだった。(万国旗が気に入ったんだろう)
 このお店にはホント感謝。始終食事内容の話で妖しい言葉が出てこなかったのは皆の気を引くような飾り付けやお味のおかげです。

 あ、もちろん爺やお付きの人達も交互に食事したよ。

「さーて、次のお店は?」

「ここからちょっと先の個人店、“エステバン”っていうところ。」

「そこ知ってる!絶対にΩ意外入店拒否の店だよ!オレ無理じゃん!」

 ところが今回に限りオーケーですよ。理由は貸し切りだから。実はどうしても番と選びたいという人向けに以前から貸し切りという状態ならと承諾していたらしいのだけど、マオは知らなくて当然か。

 ちょっと先なので歩いて移動したのだけど、ここでサミーの人見知りがすごいレベルな事が判明。フード被ってした向いて僕の腕を掴んで放さない。個人店なので店主さんにお礼を言いに行ったら皆の陰に隠れて出てこない。まぁお忍びなんだから良いけど。
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