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父様、おねがい(🖤付き)
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「駄目だ!いかんいかん!」
ノエルが城で王にあった瞬間、「僕ちょっと海に出て来るね」と言ったものだから周りを巻き込んでのパニックになった。
わざとらしく「ダメ?なんで?父様おねがいですから~。」とやってみせても「ダメなものはダメなんだ~!」とその場から逃げてしまった。若い頃は付き人泣かせをしていたと豪語するだけあって今もパラクールの選手なんじゃないかというほどあっという間にどこかに行ってしまった。
仕方ないのでトータをローランドの元まで送る届ける。その帰りにウサギとのほほんとしたあと自室へと向かった。
ここで大事なのは父様を探し回る事でも母様に泣きつく事でもない。いつもと違う行動が大事なんだ。
……そうすると…ほら、こっちを気にしながら様子を見に来る父様の側近が。
何かを言い含められているのか、寄ってきても話しかけたりしてこないけどチラチラ見てる。わざとらしく僕の視界に入るようにしてるのを見ないふりで自室に入ってしまう。
中にいた母様の侍女も話を聞いているのかにこやかだが僕の反応を待ってる気配がする。でも、それも気づかない振り。紅茶に蜂蜜たっぷりのお茶を頼んでソファーに横になる。
……ここ最近、寝てなかったり食欲も落ちたのでかなり疲れた。爺は父様に呼ばれてるのか近くにいないからちょっと一休みしながら待とう。
「お休みのようです。このところ思いもしない申し出にお心が休まれず無理をなさいましたので。」
「そうか。この様子では体が持たぬ。眠れたのなら起きるまで待とう。」
遠くでぼんやりと父様と爺の会話が聞こえてる。体は寝てるのに脳は寝てるとこういう状態になるよね。こんなとき怖い話を思い出したりすると金縛りになるんだから人間の脳って面白い。でも僕は金縛りはこういう状態で変な考えをして起こす幻覚の一種って知ってるから怖くない。……そんな事じゃなくて僕は爺を待っていたんだ。だから起きなくちゃ
……あ、これ無理っぽい。もう1回ちゃんと脳が寝るか誰かに起こしてもらうか、うーん。無理矢理起きるしかないか。
末端の指先に意識を集中して~、動かす。動いたら次は指、足の先と……よし。
「起きたよ爺。大丈夫、聞こえてたから父様いるんでしょ?」
全然疲れとれなかったせいか起き上がると体が怠い。ん?おや?
父様が寄ってきて僕を膝に乗せて甘やかし体制だね。あー、温かくて気持ち良い~。
「爺、ノエルはだいぶまいってるようだが……。やはりあの話のせいか?」
「ええ、さようです。お食事はいつもの半分しかとれずお休みになるにも寝付くのにお時間がかかってます。昼間も急に泣き出されたりしますので心配しております。」
「……そうか、これは早く決着しなければならないな。ノエルは養子の話をどう思っている?」
どうやら爺が上手く説明してくれたらしい。
そうです。父様を説得するのに僕がとった方法は、爺任せ。でした~。僕は余計な事を言わないで希望だけ伝えたら説得を爺に任せておけば……あら不思議自然と譲歩してくれるんです。
「ノエル……提督の船ではおとなしくしてる事。側を離れない事、爺を連れていく事、守れるね?」
「……ありがとう父様!嬉しい!」
お礼のほっぺチューをしてあげよう。あ、髭が痛かった。
ノエルが城で王にあった瞬間、「僕ちょっと海に出て来るね」と言ったものだから周りを巻き込んでのパニックになった。
わざとらしく「ダメ?なんで?父様おねがいですから~。」とやってみせても「ダメなものはダメなんだ~!」とその場から逃げてしまった。若い頃は付き人泣かせをしていたと豪語するだけあって今もパラクールの選手なんじゃないかというほどあっという間にどこかに行ってしまった。
仕方ないのでトータをローランドの元まで送る届ける。その帰りにウサギとのほほんとしたあと自室へと向かった。
ここで大事なのは父様を探し回る事でも母様に泣きつく事でもない。いつもと違う行動が大事なんだ。
……そうすると…ほら、こっちを気にしながら様子を見に来る父様の側近が。
何かを言い含められているのか、寄ってきても話しかけたりしてこないけどチラチラ見てる。わざとらしく僕の視界に入るようにしてるのを見ないふりで自室に入ってしまう。
中にいた母様の侍女も話を聞いているのかにこやかだが僕の反応を待ってる気配がする。でも、それも気づかない振り。紅茶に蜂蜜たっぷりのお茶を頼んでソファーに横になる。
……ここ最近、寝てなかったり食欲も落ちたのでかなり疲れた。爺は父様に呼ばれてるのか近くにいないからちょっと一休みしながら待とう。
「お休みのようです。このところ思いもしない申し出にお心が休まれず無理をなさいましたので。」
「そうか。この様子では体が持たぬ。眠れたのなら起きるまで待とう。」
遠くでぼんやりと父様と爺の会話が聞こえてる。体は寝てるのに脳は寝てるとこういう状態になるよね。こんなとき怖い話を思い出したりすると金縛りになるんだから人間の脳って面白い。でも僕は金縛りはこういう状態で変な考えをして起こす幻覚の一種って知ってるから怖くない。……そんな事じゃなくて僕は爺を待っていたんだ。だから起きなくちゃ
……あ、これ無理っぽい。もう1回ちゃんと脳が寝るか誰かに起こしてもらうか、うーん。無理矢理起きるしかないか。
末端の指先に意識を集中して~、動かす。動いたら次は指、足の先と……よし。
「起きたよ爺。大丈夫、聞こえてたから父様いるんでしょ?」
全然疲れとれなかったせいか起き上がると体が怠い。ん?おや?
父様が寄ってきて僕を膝に乗せて甘やかし体制だね。あー、温かくて気持ち良い~。
「爺、ノエルはだいぶまいってるようだが……。やはりあの話のせいか?」
「ええ、さようです。お食事はいつもの半分しかとれずお休みになるにも寝付くのにお時間がかかってます。昼間も急に泣き出されたりしますので心配しております。」
「……そうか、これは早く決着しなければならないな。ノエルは養子の話をどう思っている?」
どうやら爺が上手く説明してくれたらしい。
そうです。父様を説得するのに僕がとった方法は、爺任せ。でした~。僕は余計な事を言わないで希望だけ伝えたら説得を爺に任せておけば……あら不思議自然と譲歩してくれるんです。
「ノエル……提督の船ではおとなしくしてる事。側を離れない事、爺を連れていく事、守れるね?」
「……ありがとう父様!嬉しい!」
お礼のほっぺチューをしてあげよう。あ、髭が痛かった。
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