Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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救出

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 憐れなくまぐまーとくまタローをトータから奪い返したのは一応、講習が終わってからだった。

 なんて憐れな子達だ。あんな体勢とらされたり挟まれたりして。抱っことおんぶで連れて帰ってブラッシングしてあげる。お詫びにリボンも変えてあげよう。

「ねぇノエルまだ怒ってるのぉ?」

 トータの甘えた声がドアの外からした。
怒ってはいないけどもう止めてよね?こんなの。

「じゃぁ、人形とか使って講習する?マオが外国では一人でエッチする為の人形があるって言ってたからそれ使う?」

 え?……そんなの、あるの?……いや、ダメ。ダメ無し!絶対ダメ。生き生きとして用意して見学要求する未来しか見えない。しかもそんなの生々しくてイヤ。

「じゃぁくまぐまー達貸して?」

 ちろり、とくまぐまーを見ると『僕たちまたあんな恥ずかしい格好するの?』と聞かれてるように思えてヤダと返事した。とはいえ、教材が無いことには教えるのも大変だ。確かに今日のトータの講習は分かりやすかった。

「トータはどうやってああいうの教えてもらったの?」

 ドアを開けて部屋に迎え入れながら参考にと聞いてみた。絵とかあるのかもと思ってたんだ。

「ん?僕の時はね、見せてくれたの。まだ小さい頃はお客さんとれないから先輩達のお手伝いしてるからね。」

「へ?お手伝い?」

 なんの事かわからずについついよく考えもせずに聞き返してしまった事を心から後悔した。

「そうだよ。先輩がお客さんとやってるときに足を持ってあげたり、お道具持っていってあげたり、少し大きくなると一緒に裸になって触ってあげたりするうちに色々と覚えるんだ。」

 ……………………………。そう。
聞かなかった事にした。うん、それが良い。
 よし、決めた。お猿のヌイグルミを作ってあげるからそれにしなさい!え?くまぐまーの方が可愛いから良い?ダメ!



 トータの講習は新しく作ったお猿のヌイグルミで進められた。少し大きめで用途が用途なのでその部分もちゃんと作られた。つい笑っちゃったのはΩの子はちっちゃくて、αのは根本のコブまで作られていたから。サイズの差もその通りでΩの3倍くらいの大きさ。しかも仕掛けで5倍くらいの大きさまで伸びる。2人して笑った。カシスはドン引きしていたけど仕方ないじゃない。


・・・・・・・・・
 カシス-アーノルド の手紙

[アーノルド、ノエル様の思い付きはとんでもない場所に飛び火する。発明課が泣きながらとんでもない注文を受けていたぞ。]

〈またか、いつもの事だが今度はなんだ?回りへの影響は大きそうか?〉

[……いつもなのか。今回は学校の教材だとかで伸び縮みする物を作らされていた。猿のヌイグルミと一緒にな。]

〈そうか、それくらいなら構わない。教材とヌイグルミだろう放っておけ。〉

[アーノルド、伸び縮みの装置はヌイグルミに取り付けられたぞ?良いのか?ぺニスだぞ?ホントに良いのか?]

〈止めさせろ!〉


 カシスがこの手紙を受け取りすぐにノエルのもとに行ったが、すでに講習会は始まっており奇しくもカシスのパートナーが講習を受ける姿を見てしまった。




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