Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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 目の前にある見覚えのある壺を見てとても嫌な予感がした。……なんていうと冷静みたいだけど、ぜんぜんそんなこと無い。まずチャッチャッチャッチャッという音の正体はアーノルドが僕の中に指を入れて抜き差ししていた音だ。もぅね…腰が熱い。

「あっ……ぁ…ぁ…ぁ…」

「やっと目を覚ましたねノエル。君は無鉄砲で恐いもの知らずで……素直過ぎる。だから暫くはここから出さないよ?大丈夫、王様も王妃様もご存知だから。」

 優しく僕の耳元で囁くようにとんでもない事を言ってくれた。

「ぁ…ぁ…とぉ……とぉさま……しってる?」

 言われた瞬間はわからなかったけど、“しってる→知ってる→なにを?→ナニを”と頭が理解した途端、僕の快感が鋭くなった。

「ぃや……ゃぁ……ぁん!あ…あん!」

 この状態を知られてる。今こうやってアーノルドに抱かれてよがっていると知られていると思った瞬間に中がキュッと締まりアーノルドの指を締め付けた。

 アーノルドはクスッと笑うと僕の頭を撫でながら「良い子だ」と囁いてキスをすると中の指を増やしばらばらに動かしはじめた。

「ぁぁぁああっ!」

 足を閉じたいのに体はもっともっとと勝手に動いて貪欲に頬張る。胸の先端にチリッとした痛みを感じて目を開けるとアーノルドが犬歯を当てるように口に含んでいた。

「だめっ!……ゃあ……ゃぁぁ…それ、だめえ!」

「嫌なの?でもノエルのここは喜んでいるよ?」

 ココと僕のささやかなものの先端を撫でる。そのいきなりの強い快感に僕は一瞬意識を飛ばした。
……奥が疼く。足りない。そう感じるともうそれを埋めてもらうことしか望まなくなった。

「おね…がい……いれてぇぇ」

 自分で大きく足を開いてアーノルドの猛りに手をのばす。これが欲しいのだと訴えると機嫌の良いアーノルドは熱くなった後孔にゆっくりと押しあて開いていった。

・・・・・・・
 その頃のマオ

 マオは必死にノエルの部屋の方に向かって謝っていた。

「ごめんなさいノエル!本当にごめんなさい!怖かったんだよ……αの訊問、ホントに怖いよ!」

 
 マオの部屋に現れたアーノルドは仲の良いβの人間を牽制しつつ自分の知らないところでノエルがどう友人達と付き合っているのか知りたかった。普通に接しようと思っていたのだが、マオを見た途端につい苛めてみたくなりちょっと威圧的に挨拶をした。そうすると思ったより簡単にアーノルドが知りたかったことがスルスルと聞け、最後にはノエルが忘れてきた土産物も解説付で手にいれた。
(訊問のつもりはなかった。)

 土産物の説明を聞いてるアーノルドはとても悪い顔をしていたと思う。特に黒い壺の丸薬の説明ではキラリと目が光、微かに口許が上がった。
……わかってはいた。渡したらノエルがどうなるのかなど。……でも渡さないという選択はできなかった。

「……謝れるのいつかな。」

 しょぼんとしながら呟いた。
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