Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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……もういいや。

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 「わかるか?」
「はい、Ωの愛とは…番の為ならば…」
「より大切にしなければ……」

 父様、ローランド、アーノルドの言葉にα同士の考え方という事で自分を納得させ、この状況なら多少の我が儘が通用するだろうと思った。

「父様、僕の事を大事にしてくれるのは有り難いのですけど、もう成人を迎えたのですし……」

 この格好は、と続けようとしたがそうはいかなかった。成人を…の辺りで目をむいてアーノルドを睨みつけた。

「アーノルド!!成人を迎えたその日の内に手を出すとはどういう事だ!このように可愛いノエルが色を付けてしまったではないか!!」

 えええ??なに?何を言い出すの父様!!
色って何?! 手を出すって! 
ぁああ…ローランドが僕を凝視してる……。あ、目合っちゃった。
……とりあえず……笑っとこう。

「兄様!!僕の兄様が!!」

 足が痺れてるのか立ち上がらずに膝でズリズリしながら寄ってきて僕を父様の膝から降ろした。
とりあえず笑っといたのでいいかと思ったのがダメだったらしく、「そんな!兄様が?」と僕の顔を両手で挟んで覗き込んでいた。

「まだ至っておりません。」とアーノルドの声がしたので目だけそちらに向けると、父様とアーノルドは真剣な目で話をしていた。

 まだローランドに顔を掴まれたままハァーとため息をつく。
 ローランドに少し強めの声で「離しなさい、驚いたとはいえこんな失礼な真似は止めなさい。」と言った。

「父様、アーノルドも。そんな話を人前でするなんて…それこそ番の気持ちを考えてください。
 父様、大事にしていただくのはとても嬉しいですが僕はΩです。αの方にはわかり得ないΩとしての事情もあるという事をご記憶ください。
 アーノルド、貴男は揺さぶられないでください。番同士の事は番が見つかったその瞬間から認められています。
 いいですか?その話しをするなら少なくとも僕の知らない所で、僕に何も知られないようにしてくださいね?」

 途端にシュンとしてうつむく2人はアーノルドとローランド。それは無理だなと呟く父。

「やはり不思議だ。本当にお前がΩなのが不思議だ。ノエル、気づいておるだろうが本当にお前はΩとして異質なのだ。」

「ええ、私もやっと父上の仰っていた事がわかりました。今までみてきたΩの方とは全く違う。どちらかといえば……。」

 αだと言いたいのだろう。残念、やっぱり僕はΩなんだよ。

「Ωとして異質なのは昔からです。」

 何を今更と見つめていると3人してため息をついた。ローランドなんて首まで傾げてるし。

「父様、朝僕が此方に伺ってからもう2刻ですがそろそろ僕のお話の方へ戻っても宜しいでしょうか?」

 父からそうだったと声があがる。すっかり忘れられていたようで困ってしまうよ。

「せっかくですからアーノルドとローランドも話を聞いてください。僕の領地の方向性や目的、近く実行する予定のものや将来のお話をしたいと思って来たんです。アーノルドには直接関わって来ることもありますし、ローランドは将来の為に皇太子として聞いてください。」
















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