Ωの僕がお偉いさん

復習…復讐!

　侍女さん達に「アーノルドの裸を他の人に見せたくないと思っている」と誤解され、狼狽えてるうちにアーノルドからも僕の裸を自分以外には見せたくないと言われもう何が何やら……って、ん？？

……裸？……見せたくない？
……僕、裸……だね。……侍女さん、居るね……。
イヤァァァ！！　

「ノエル様、もう見えてますから遅いです。さっさと起きてください。」

　相変わらず冷静なお言葉ですね。

「ノエル様、お洋服着る前にお薬塗ってくださいね?塗っておかないと後で大変ですから。」

　淡々と冷静なお言葉の続き……。なんか恥ずかしいのに代わりはないけど、グズグズしてたら怒られそうだから起きよう。
ん?薬？

「おはようございます。薬？」

「ええそうですよノエル様。ご覧なさいませ。」

　差し出された大きめの鏡を覗き込む。髪の毛…寝癖あるけど大丈夫。顔…赤いけど仕方無い。首・肩…虫さされ？胸…なんじゃこりゃ？

「アーノルドさん？？」

　思わず「さん」付けになり、アーノルドを振り返ると、「可愛いノエルと一緒に寝てそれぐらいで済んだのは私が我慢強いからだ。」と言う。
　謝る気は無さそうだ。

「おわかりですね。早く塗ってください。この塗り薬は腫れ・あざ・鬱血などによく効きます。アーノルド様お願いします。」

　薬を受け取り来るアーノルドを「アーノルドのせいなんだからね」と軽く睨む。僕の目に気づいたのだろう、苦笑しながらベッドに座り首元に手を伸ばした。

「ひゃん!」

　指に感じてしまい体がビクッとする。恥ずかしい声まで出てしまい、側にあったタオルで真っ赤になった顔を隠す。ついでに口も覆っておく。

「ひっ!」「ふゅん!」

　体のあちこちが感じてしまいそのたびにビクビクっと体が反応してしまう。

「いつまでたっても終わりそうにありませんね。アーノルド様、薬をお渡しください。」

「だっ！だめっ！」

「此方もお仕事がありますので我慢してください。アーノルド様、押さえて。」

　思わず、というようにアーノルドが僕を押さえる。背中に手が当たる度にビクビク…疲れちゃうよ！

「問題は其処ですね……アーノルド様、ご許可願えますか？このままですと恥ずかしい思いをなさるのはノエル様ですので。」

　ため息と同時に「許可する」と聞こえた。
クルリと向きを変えられて…ぇ?……羽交い締め？
「ちょっとヒリヒリしますよ」と手を伸ばされたのは腫れて赤い乳首で……

「ひゃぁぁん！！」

「ぃやぁ…ぁあ、…あん!」

　両方に薬を塗るのだからたまらない。

「私共の指に感じないでくださいませ！アーノルド様が怖いですから！大人しくしてください！」

　酷いよ！酷いよ侍女さん’S！
やっと塗り終わってホッとしてると何やら用意していた物を持って来た。布と包帯？

「暫くはまだ腫れが退かないと思われます。その間擦れると辛いですから捲いておきましょう」

　なんか女の子のブラジャーみたいだけど、乳首感じやすくなっちゃってるし助かるかも。
　でも！朝なのにすごい疲れた……。
許さないぞ侍女さん’S！