Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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 そーですよね、αが説明半分で誤魔化されてくれるはず無いですよね。
…しかも何気にちょっと機嫌悪いし。

「あのですね…ローランドは弟ですからね?離れた時は本当にまだ子供で僕が城から出て行くのをバルコニーから見つけて癇癪起こして泣き喚いていたんです。兄様、行かないでバカーって言いながらギャンギャン泣いていた事を思い出すと、ちょっと……」

 あの時のこと思い出したら少し可哀想に思えてきたよ。まぁ、だからって今朝のはいけない。
…いえ、本当に気にしてませんよ?

「うん、ノエルがローランドを弟として可愛がるのは別に構わないよ。いきなり一緒に寝ているのはノエルも吃驚したみたいだけど、その後何があったの?」

 ハァ……言いたくない。

「本当は言いたくないんだけど……。………ローランドが抱きついてきて気づいたの……僕がまだ………してないって。」

「何?ノエルが何をしてないの?」

「ぁぅ……せーつー………です。」

 下向いてるけど、絶対顔赤い!アーノルドの顔なんて見れる訳無いよ。

「せーつー?せいつう……って!」

 声の質でわかったんだなと思う。チラッと見ると少し顔が赤いけど僕をガン見!?

「なんでノエルがまだだってローランドがわかったの?」

 声!声低いよ!機嫌下降中だよ!

「腰に抱きついてきて胸に頭スリスリしてたら……朝なのに普通だって。」

「そう、そうなんだね。」

……沈黙。何、この空気…。

「ノエルの発達が悪いのは私のせいでもあるね?」

はい?どういう意味でしょうか?アーノルドのせいなんてある訳ないでしょ?
……そして機嫌上昇中?

 膝がつきそうな距離の椅子を片付けて僕の横に座ると僕の顔を両手で挟んで自分の方へ向けた。

こんな話の最中にこんな距離で顔見れないでしょ!
視線だけ下にして逃げてるのにのぞき込まないで!

「ノエル、大丈夫だよ?」

そうだよ!大丈夫なの!成長速度は人それぞれなのだから気にしてない!

「手伝ってあげるからね?成人もしたし、ちょっとづつ馴れていこうね?」

「ぇ?……手伝うって?」

 何を手伝うのですか?場合によってはダッシュで逃げ出さないと行けません。

「私がノエルと会ったときはまだ子供だったでしょ?子供なのに考え方は大人で、すごくアンバランスだった。とても可愛い子なのにどこか覚めていて、直ぐに事情を知ったから納得したけど…だから、ノエルが成人するまでは私のフェロモンは抑えていたんだ。これ以上アンバランスになるのはどこかで歪みが出るからね。」

 つまり……僕の頭の中身に年齢が追いつくのを待っていたと?まぁ前世の記憶なんて誰にも話してないからそうなるのか……。
 これからの事もあるし、アーノルドには話しておくべきなのかな~?

「ノエル、怖がらないで私に任せてね?」

……何を?
コロンっとベッドに転がされた。「ヤバイ!」と思ったらアーノルドは立ち上がってバスルームの方へ消えたので拍子抜けしながらもホッとしてそのままゴロゴロしていた。

 眠くなっちゃったのは仕方無いよ。今日は疲れてクタクタっだったんだもの。
 僕悪くないからね!






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