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お昼もテスト
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サイールのテストは全員難無く合格。やっとお昼だ~と喜んだ僕らは直後に「嘘でしょ?」と固まった。
それは、今日のお昼はウルフさんが用意してくれると言っていたからお弁当とか温めるだけのものが届くと思っていたのに……よりにもよって、猪が一頭届けられるとは思わなかった。
「……どうする?」
「魔法でやる。」
「大丈夫ですかね?」
「もう結構色々使ってるのに止められてないんだもん。」
「手作業だと日が沈む。」
意見を出し合った結果、風邪魔法で浮かし水魔法で血抜きしてまた風魔法で切り分けする事に。あらかじめ深ーい穴を地面に掘ってその上で作業しいらない部分を全部穴に落として肉を摂ると火魔法を穴に放りこんで焼却した。勿論、水魔法の蓋で匂いを消すのも忘れない。
「随分と個性的な処理の方法だな?オレは教えてないぞ?」
……そりゃそうだ。これはツカサ君が教えてくれたやり方だもの。なるべく楽に、血を見ない様に、内臓も綺麗に始末出来る方法として教えてくれた。
「サイール、僕らには猪を力でひっくり返すのは無理だしこっちのほうが清潔に出来るから。」
僕らの解体方法を見て個性的だと言うけど、僕からしてみれば200キロぐらいある猪を台の上や気に吊るして…なんて無理です。それに深い穴の中で焼却すれば獣も寄ってこないし虫も寄せ付けない、高熱の火魔法を使えば一瞬で燃え尽きるから清潔だもん。
教えられたのとは違うけど僕たちに遭ったやり方だと説明すれば合格を勝ち取れた。
だいぶ遅くなったお昼は勿論その猪だったので定番?の豚汁になった。
因みに、胃にもたれてナオと僕は夕食を抜いた……。
だって、猪が盛り込まれたのは11時半で解体が終わったのは2時くらい。そこから食事を作ったら3時過ぎるって。
その日の夜は前日と同じ様に夕食の用意をして食べ、焚き火番を決めた。本当なら順番を変えるべきなんだろうけどナオと僕の順番をそのままにしてくれたら自然に同じで良いという流れになった。昨日の事があったし夕食を抜いたナオと僕はたぶんお夜食欲しくなるだろうと夕食の時に炊いておいたご飯を皆に分けた。
3日目、今日のテストはウルフさんが街から低級の冒険者を連れて来るのでその人達とのかくれんぼらしい。
何故かくれんぼなんて遊びをするのかって?いえいえ、これは僕らにとっては大事な事なんですよ。
「これは重要な事だ!怪我を負ったとき、仲間とはぐれた時、1人で歩き回るのは体力を使う。限度がある!そんな時はなるべく自分の気配を失くし回復に務め助けを待つのが定石だ!」
ウルフさんが冒険者と僕等の前で今回の主旨を語っている。でも少し山に入るので僕等の保護者は集合しているのだが………………。
何故僕らは保護者達にもみくちゃにされてるのだろう?
それは僕等の前で堂々と語っているウルフさんも同じで今、ナオは熱いお湯で絞ったタオルで頭を拭かれていた。
ええ、勿論僕もですけどね。サイールの膝に抱えられてウルが細々と世話をやいてくれる。どーしてこうなった?
それは、今日のお昼はウルフさんが用意してくれると言っていたからお弁当とか温めるだけのものが届くと思っていたのに……よりにもよって、猪が一頭届けられるとは思わなかった。
「……どうする?」
「魔法でやる。」
「大丈夫ですかね?」
「もう結構色々使ってるのに止められてないんだもん。」
「手作業だと日が沈む。」
意見を出し合った結果、風邪魔法で浮かし水魔法で血抜きしてまた風魔法で切り分けする事に。あらかじめ深ーい穴を地面に掘ってその上で作業しいらない部分を全部穴に落として肉を摂ると火魔法を穴に放りこんで焼却した。勿論、水魔法の蓋で匂いを消すのも忘れない。
「随分と個性的な処理の方法だな?オレは教えてないぞ?」
……そりゃそうだ。これはツカサ君が教えてくれたやり方だもの。なるべく楽に、血を見ない様に、内臓も綺麗に始末出来る方法として教えてくれた。
「サイール、僕らには猪を力でひっくり返すのは無理だしこっちのほうが清潔に出来るから。」
僕らの解体方法を見て個性的だと言うけど、僕からしてみれば200キロぐらいある猪を台の上や気に吊るして…なんて無理です。それに深い穴の中で焼却すれば獣も寄ってこないし虫も寄せ付けない、高熱の火魔法を使えば一瞬で燃え尽きるから清潔だもん。
教えられたのとは違うけど僕たちに遭ったやり方だと説明すれば合格を勝ち取れた。
だいぶ遅くなったお昼は勿論その猪だったので定番?の豚汁になった。
因みに、胃にもたれてナオと僕は夕食を抜いた……。
だって、猪が盛り込まれたのは11時半で解体が終わったのは2時くらい。そこから食事を作ったら3時過ぎるって。
その日の夜は前日と同じ様に夕食の用意をして食べ、焚き火番を決めた。本当なら順番を変えるべきなんだろうけどナオと僕の順番をそのままにしてくれたら自然に同じで良いという流れになった。昨日の事があったし夕食を抜いたナオと僕はたぶんお夜食欲しくなるだろうと夕食の時に炊いておいたご飯を皆に分けた。
3日目、今日のテストはウルフさんが街から低級の冒険者を連れて来るのでその人達とのかくれんぼらしい。
何故かくれんぼなんて遊びをするのかって?いえいえ、これは僕らにとっては大事な事なんですよ。
「これは重要な事だ!怪我を負ったとき、仲間とはぐれた時、1人で歩き回るのは体力を使う。限度がある!そんな時はなるべく自分の気配を失くし回復に務め助けを待つのが定石だ!」
ウルフさんが冒険者と僕等の前で今回の主旨を語っている。でも少し山に入るので僕等の保護者は集合しているのだが………………。
何故僕らは保護者達にもみくちゃにされてるのだろう?
それは僕等の前で堂々と語っているウルフさんも同じで今、ナオは熱いお湯で絞ったタオルで頭を拭かれていた。
ええ、勿論僕もですけどね。サイールの膝に抱えられてウルが細々と世話をやいてくれる。どーしてこうなった?
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