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2日目
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今日はちゃんと練習する!そう意気込んで昨日ウルに聞いた水の流れを意識してみる。実は昨日倒れたのは何も制御を失敗した訳ではないらしく、初めて意識して魔法を大きな力で使ったかららしい。大抵の日本人は最初そうやって意識を無くすそうだ。ウルは体が初めての力に吃驚してそうなるんだろうと言っていた。
「あ、出た。」
ちょっと拍子抜けなナオの声にその方向を向くとナオの手から水芸よろしくチョロ、ピュー、チョロピューと流れては飛び出て流れては飛び出てを繰り返している。そして僕の方は……あ、プカリ。と2㎝くらいの水球が出てきた。
その後はもう嘘でしょというくらい順調に進み、お昼の声がかかる頃には2人とも水の攻撃が出来るようになっていた。……結構威力が凄くて一抱え分の太さがある木の幹は簡単に貫通してしまうのでちょっとコントロールが怖い。
「2人ともだいぶ上手になりましたので午後は一般的な水魔法を覚えましょうか。」
ウルにそう言われて思ったんだけど、それって不通逆じゃない?一般的な水魔法を覚えて攻撃系を覚えるんじゃないの?ちらりと隣を見れば同じような感想を持っただろうナオが僕を見ている。
そんな僕らの思いは詠みとれたはずのウルは丸ッと無視してウキウキと午後に覚えるものの見本を見せていた。
「まずは桶一杯分くらいの水球を作って中の水を回します。」
……ん?これ見たことあるぞ?最初グールグールとゆっくり回って次に少し早く。5回くらい右回りしたら止まって今度は左回りでまた5回くらい。ちょっと上下に揺すってまた回る。これ……。
「ハイそうです。洗濯機というものを魔法で再現されたようですね。初代の方達が伝えてくれてからこちらではこの洗濯方法が普通になっています。」
よくよく聞けば僕たちが寮で出してる大物や洋服もこうやって係りの人が洗濯してくれているらしい。そして乾燥は風魔法で行い、アイロンは火魔法の応用だとか。
こうなっていたと知るとじゃあ他の家事も?とという疑問は当たり前のように出てくる。答えはもちろん魔法で再現されていた。掃除機は風魔法だけど水魔法の応用で空気中の水分を操って埃が舞うのを抑えたり、あらかじめ小さな水球に風を纏わせて埃を水球の中に閉じ込めて行く。とちょっと難易渡が高いものもあった。
「もちろん適正が無いものは魔石でカバーしますから適正がなくてもほぼ困りませんよ。」
ここに来てやっと早瀬君の言っていた生活に困る事がないという意味が理解できたようなきがした。だって水が出せる、お湯も作れる、乾かせる。それだけで朝の支度が出来るし、マジックバックの中に食べ物や洋服を入れておけばベットの脇で全て終わらせられる!そうナオとはしゃいだ。
「……お前ら、愛すべきバカだな。トイレは?」
ウルフの呆れ声で僕らはピタリと動きを止めた。
「寝たきりの介護人の場合は風魔法と水魔法で処理するが……やるなよ?」
「やるわけないじゃない!!」
「やらないよ!」
即答の返事で不名誉な疑いは解けたけど奥で3人が笑いあってるところを見るとどうやら揶揄たらしい。
「あ、出た。」
ちょっと拍子抜けなナオの声にその方向を向くとナオの手から水芸よろしくチョロ、ピュー、チョロピューと流れては飛び出て流れては飛び出てを繰り返している。そして僕の方は……あ、プカリ。と2㎝くらいの水球が出てきた。
その後はもう嘘でしょというくらい順調に進み、お昼の声がかかる頃には2人とも水の攻撃が出来るようになっていた。……結構威力が凄くて一抱え分の太さがある木の幹は簡単に貫通してしまうのでちょっとコントロールが怖い。
「2人ともだいぶ上手になりましたので午後は一般的な水魔法を覚えましょうか。」
ウルにそう言われて思ったんだけど、それって不通逆じゃない?一般的な水魔法を覚えて攻撃系を覚えるんじゃないの?ちらりと隣を見れば同じような感想を持っただろうナオが僕を見ている。
そんな僕らの思いは詠みとれたはずのウルは丸ッと無視してウキウキと午後に覚えるものの見本を見せていた。
「まずは桶一杯分くらいの水球を作って中の水を回します。」
……ん?これ見たことあるぞ?最初グールグールとゆっくり回って次に少し早く。5回くらい右回りしたら止まって今度は左回りでまた5回くらい。ちょっと上下に揺すってまた回る。これ……。
「ハイそうです。洗濯機というものを魔法で再現されたようですね。初代の方達が伝えてくれてからこちらではこの洗濯方法が普通になっています。」
よくよく聞けば僕たちが寮で出してる大物や洋服もこうやって係りの人が洗濯してくれているらしい。そして乾燥は風魔法で行い、アイロンは火魔法の応用だとか。
こうなっていたと知るとじゃあ他の家事も?とという疑問は当たり前のように出てくる。答えはもちろん魔法で再現されていた。掃除機は風魔法だけど水魔法の応用で空気中の水分を操って埃が舞うのを抑えたり、あらかじめ小さな水球に風を纏わせて埃を水球の中に閉じ込めて行く。とちょっと難易渡が高いものもあった。
「もちろん適正が無いものは魔石でカバーしますから適正がなくてもほぼ困りませんよ。」
ここに来てやっと早瀬君の言っていた生活に困る事がないという意味が理解できたようなきがした。だって水が出せる、お湯も作れる、乾かせる。それだけで朝の支度が出来るし、マジックバックの中に食べ物や洋服を入れておけばベットの脇で全て終わらせられる!そうナオとはしゃいだ。
「……お前ら、愛すべきバカだな。トイレは?」
ウルフの呆れ声で僕らはピタリと動きを止めた。
「寝たきりの介護人の場合は風魔法と水魔法で処理するが……やるなよ?」
「やるわけないじゃない!!」
「やらないよ!」
即答の返事で不名誉な疑いは解けたけど奥で3人が笑いあってるところを見るとどうやら揶揄たらしい。
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