集団転移ですよ。

白いモフモフ

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練習のために

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「……どういう事?」

 うん、僕もそう思うよ。
帰ってすぐにナオの部屋に行って3日後の事を話した。最初はうんうんと頷いていたんだけど最後に
「だから外泊申請2泊出すんだって。」と伝えると頭の上に?マークが見えた。

「お泊まりしながらとなると……スパルタ?」

「まさか。ウルだもん、それはなさそう。たぶんウルフにも話がいくと思うから明日聞いてみる?病院に連れて行ってくれるときに話せるよね?」

 それが一番良さそうだとまとまったのでお泊まりの準備に大急ぎで取りかかる事にした。
 まずは外泊申請から難しいかと思ったがそれはすんなり通った。……ええ、あっけないくらいアッサリとね。


 相変わらず2人して床に持っていく物を並べている。ヘッドライト、タオル、塵紙、と並べていくうちに凄く大事な懸念が浮かぶ。

「……ナオ、聞きにくいけど聞いて良い?」

「なに?」

「2泊って…トイレどうするんだろう。」

 ……………………。もちろん公衆トイレがあるなんて思ってもないけど、そうなると色々と問題が出てくる。
明日、必ずウルフに聞かこう、そう決めた。

「あ、パンツ足りない。」

「え?」

「今日穿いてる1枚と洗いがえで2枚。僕3枚しか持ってないんだよね。買わないと」

 なんて小さな問題があった他は比較的スムーズに用意ができた。


~その頃のウルは

 ギルドに顔を出したウルは顔パスでギルドマスターの部屋に来ていた。

「……やけにご機嫌だな?」

「3日後、ナオと水魔法の練習にダンジョンに行ってくる。もちろんウルフも来るだろ?」

「……待て。……初耳だが?」

「さっき決めたからな。ジュンは当然ナオも誘うだろう。サイールにはさっき了解と返事貰ったし。今回は私が全て用意するからいつもの用意だけで良いぞ。」

「……なんだか知らんが解った。」

「じゃあよろしくな。ああ、2泊だ。」

 ウルフの「はぁあ?!」という抗議の声はウルには届いていないようでそれだけ話すとウキウキと階段を降りて行った。



「そこのテントを見せてくれ。」

「こちらは魔獣よけと回復アップ効果の魔法がかかってる物になりますのでお値段も…」

 ああまた小金ができたからとレベルの高い道具を持ちたいと思う輩が来たのか……そう思いながら道具屋の店主は答える。

「ああ、わかってるよ。大丈夫、それでこれは拡張は?」

(おや?レベルが高そうか?良い客?)振り向いた店主はウルを見て即座に態度を変えた。

「そういたしますと、こちらで……白大金貨5枚に。」

「部屋割りは?」
  
 見るからに高ランクの冒険者が数年に1つ売れるかどうかという魔術道具を買おうとしていると気づき店主はがぜんやる気になった。

「リビング、寝室2つにトイレもついてます!人数は10人くらいかと。」

「ふーん、5人が快適に過ごすにはちょうど良いかなぁ。…広げて見せてくれる?」

 ハイ、喜んで!と店員がテントを広げたのは言うまでもない。

 可愛い三角屋根の大型テントはジュンが気に入りそうだ。中に入ってすぐのリビングは真ん中に太い支柱が建っているが実際は魔法で建っているのでこの支柱は見せかけ。なので邪魔だからととってしまう。このスペースをあーして、ここにあれ置いて…とウルは脳内シミュレーションで想像すると奥の寝室スペースを見る。リビングに比べ暗くなっている部屋には鬼人が寝れるサイズのベッドが1つづつありそこに回復アップ効果が不要されているらしい。それを確認してニンマリ微笑んだ。
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