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ウサギって
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危ないから、危険だから、もっと後ろに と散々言われながら僕とナオが先頭に来た。……まぁ一番前はサイールなんだけど。サイールが弱らせた魔獸を保護者付きで僕とナオが倒すのだ。正直いって瀕死を渡されてもそっちの方が怖い。
一応僕たちの武器を紹介すると、僕もナオも刀を持ってる。忘れがちだけど一応剣道部だったので振り方知ってるんだよ?だから覚悟さえあれば弱らせてもらえた魔獸は切れる。
最初は僕が、次はナオがと順番で回してもらって仕留めて行く。実はこの作業、すごく重要。だってぬくぬくと安全な世界で育った僕らは害な物だと解ってるのに抵抗があって出来ないんだ。だから変な言い方だけど馴れるまでやらないと自分が命をとられちゃう事になりかねないんだ。
へとへとに疲れる前にウルフさんに申告する。いつ、いかなる時でも逃げる体力は残しておかないとダメだと出発前に早瀬君に言われた。
「よし!昼飯だ!」
ウルフさんの声に保護者の皆が杭を地面に突き刺し魔獸よけを発動させた。本当ならウルやサイールのレベルならこんな所では魔獸よけなんて必要ないのは知ってる。でも今日は僕らが一緒なので細心の注意ってやつだ。
今日はちゃんと各々でお昼を持ってきている。僕がバックからポーチを取り出すとすぐにウルとサイールが気づいて「良いのを持ってる」と誉めてくれた。一緒に用意をしたので皆はポーチの事を知っていたんだけどウルフさんは驚いていて、その顔が面白かった。中から出したお弁当は暖かくて美味しかったよ。
ご飯を食べていると杭を抜けて一匹のウサギが現れた。角が無いので普通のウサギらしい。けどウサギって臆病で野生のやつは人前に出て来ない動物だったのでは?
「いや、ウサギは臆病だからこそ魔獸よけの場所が近くにあると出てくるぞ。襲われないように魔獸よけの中で休むんだ。」
「食料として獲られたりしないの?」
「一角ウサギと生息場所が同じな上に一角ウサギの方が美味しい肉だから積極的には獲らないかな。子供のペット用に捕獲されることはあるけどウサギ自体解ってるのか抱き上げると大人しくしてる。」
ほら、とサイールがウサギをヒョイと抱き上げて僕に渡してくれた。座ったまま受け取り膝に乗せるとウサギはピスピス鼻を鳴らして僕の臭いをかぎ、お腹にぴったりくっついて眠りに入ってしまった。
『なにコレ可愛い~~~!』
ナオと二人で小声で叫ぶ。
この子連れて帰る!一緒にいる!
「あそこペット禁止だぞ?第一、いちいち連れて帰ってたらウサギで溢れる。どうせなら一角ウサギの角折って連れて帰れ。訓練になるしその後肉になるから。」
「違う!そんなの要らないの。人を見れば角で刺そうと突進してくる奴なんて要らないの!噛みつくし、ギーギー言うのじゃなくて癒しがいいの。」
サイールとの言いあいが五月蝿かったのかウサギはピョンピョンとウルフさんの横に行ってピッタリくっついて眠り出した。……ずるい!
結局、ウサギを飼うのはあきらめてまたダンジョン探索に戻り、その後も弱らせた魔獸を回してもらって初めての探索は無事終了した。
やっぱり魔獸とはいえ気分は良くない。でもこの今までの感覚を塗り替えなければ僕たちは生きていくのは難しくなるのでなんとか頑張らないと!
一応僕たちの武器を紹介すると、僕もナオも刀を持ってる。忘れがちだけど一応剣道部だったので振り方知ってるんだよ?だから覚悟さえあれば弱らせてもらえた魔獸は切れる。
最初は僕が、次はナオがと順番で回してもらって仕留めて行く。実はこの作業、すごく重要。だってぬくぬくと安全な世界で育った僕らは害な物だと解ってるのに抵抗があって出来ないんだ。だから変な言い方だけど馴れるまでやらないと自分が命をとられちゃう事になりかねないんだ。
へとへとに疲れる前にウルフさんに申告する。いつ、いかなる時でも逃げる体力は残しておかないとダメだと出発前に早瀬君に言われた。
「よし!昼飯だ!」
ウルフさんの声に保護者の皆が杭を地面に突き刺し魔獸よけを発動させた。本当ならウルやサイールのレベルならこんな所では魔獸よけなんて必要ないのは知ってる。でも今日は僕らが一緒なので細心の注意ってやつだ。
今日はちゃんと各々でお昼を持ってきている。僕がバックからポーチを取り出すとすぐにウルとサイールが気づいて「良いのを持ってる」と誉めてくれた。一緒に用意をしたので皆はポーチの事を知っていたんだけどウルフさんは驚いていて、その顔が面白かった。中から出したお弁当は暖かくて美味しかったよ。
ご飯を食べていると杭を抜けて一匹のウサギが現れた。角が無いので普通のウサギらしい。けどウサギって臆病で野生のやつは人前に出て来ない動物だったのでは?
「いや、ウサギは臆病だからこそ魔獸よけの場所が近くにあると出てくるぞ。襲われないように魔獸よけの中で休むんだ。」
「食料として獲られたりしないの?」
「一角ウサギと生息場所が同じな上に一角ウサギの方が美味しい肉だから積極的には獲らないかな。子供のペット用に捕獲されることはあるけどウサギ自体解ってるのか抱き上げると大人しくしてる。」
ほら、とサイールがウサギをヒョイと抱き上げて僕に渡してくれた。座ったまま受け取り膝に乗せるとウサギはピスピス鼻を鳴らして僕の臭いをかぎ、お腹にぴったりくっついて眠りに入ってしまった。
『なにコレ可愛い~~~!』
ナオと二人で小声で叫ぶ。
この子連れて帰る!一緒にいる!
「あそこペット禁止だぞ?第一、いちいち連れて帰ってたらウサギで溢れる。どうせなら一角ウサギの角折って連れて帰れ。訓練になるしその後肉になるから。」
「違う!そんなの要らないの。人を見れば角で刺そうと突進してくる奴なんて要らないの!噛みつくし、ギーギー言うのじゃなくて癒しがいいの。」
サイールとの言いあいが五月蝿かったのかウサギはピョンピョンとウルフさんの横に行ってピッタリくっついて眠り出した。……ずるい!
結局、ウサギを飼うのはあきらめてまたダンジョン探索に戻り、その後も弱らせた魔獸を回してもらって初めての探索は無事終了した。
やっぱり魔獸とはいえ気分は良くない。でもこの今までの感覚を塗り替えなければ僕たちは生きていくのは難しくなるのでなんとか頑張らないと!
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