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石橋を叩いて渡る
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今日はウルに合いに来た。場所はウルの家……というか拠点にしている所で僕たちの住む東京駅から歩いて10分ほどだった。5分って聞いていたけどそれはきっとウル達の歩き方でだと思うの。
さて、ここに来たのには大事な理由がある。1つはウルがどれくらいエルフ寄りなのかを知る事。それから本当に僕をお嫁さんとして考えているのかどうかだ。
思ったんだよね。あーいう本とか道具を渡されてすっかりそのつもりになったけど、相手はどう思っているのかって事を確認してないって。そもそもそこからじゃない?ここ世界の人は僕らを見て庇護欲が沸くと言っていた。だけどそれって性欲とかに直結するわけじゃないと思うんだ。(選ぶ権利は相手にだってあるもんね。)特に僕やナオの外見は子供に見えるというのなら余計にそうなんじゃないかって。だからきちんと確認しなきゃいけないと思って、ちゃんと“聞きたいことメモ”も書いてきた。
「ジュン!来たね。ようこそ。」
2階からウルが顔を出して手を振ってくれた。ここは1階がお菓子やさんになっていて赤い屋根に白い壁。花壇には花も植わってるかわいらしい建物だ。
「フフ、冒険者がこんな可愛い所に住んでるって思わなかった?でもここはいつでも美味しいクッキーが買えて便利だよ。」
ウルは甘いもの好きなんだって。小さい頃は蜂蜜を盗み食いして怒られた事もあったらしい。お宅訪問にあたって手土産を持っていこうと好きなものを聞いたら、それなら1階のお菓子やで食べたいものを買おうとなったのだ。
「ウルはどれが一番好き?」
ガラス瓶に入ったクッキーやビスケット、お煎餅等に目を奪われどれも欲しくなってしまった。猫や犬の形のクッキーか、チョコレートがついたビスケットか、海苔や砂糖がまぶされたお煎餅か……。
「私はこの果実の砂糖漬けが好きだよ。でもこの後ってちょっとしょっぱい物も欲しくなるんだよね。ジュンはどれを食べてみたい?」
「うーん、どれも美味しそうで迷っちゃって。……どうしようかと。」
「じゃあ、良い方法がある。ここはね1枚単位で買えるんだ。だからちょっとづつ買って、聞き入った物をお土産にすると良いよ。ナオと一緒にお部屋で食べるおやつに丁度良いでしょ?」
「それで?話したい事ってなに?」
買い物をして部屋に入るなりビザ裏を掬われてお姫様抱っこからのウルのどアップのお顔。
……いや、話したい事あるんだけどこの体制は内容的に話しにくいな。
躊躇しているとウルの膝の上に横抱きに乗せられて買ってきたお菓子をアーンで食べさせられた。
お菓子の咀嚼で時間を稼ぎたいが口どけのよいものだったのですぐになくなってしまった。
「ん~、この体制じゃ話しにくいんだけど?」
「あれ?苦しい?」
「いや、内容的に……?」
「なら、構わないよ?何でも話して?」
笑顔なんだけど僕を放してくれる気は無いんですね?わかりました。…じゃあ、ちょっと照れるけど。
さて、ここに来たのには大事な理由がある。1つはウルがどれくらいエルフ寄りなのかを知る事。それから本当に僕をお嫁さんとして考えているのかどうかだ。
思ったんだよね。あーいう本とか道具を渡されてすっかりそのつもりになったけど、相手はどう思っているのかって事を確認してないって。そもそもそこからじゃない?ここ世界の人は僕らを見て庇護欲が沸くと言っていた。だけどそれって性欲とかに直結するわけじゃないと思うんだ。(選ぶ権利は相手にだってあるもんね。)特に僕やナオの外見は子供に見えるというのなら余計にそうなんじゃないかって。だからきちんと確認しなきゃいけないと思って、ちゃんと“聞きたいことメモ”も書いてきた。
「ジュン!来たね。ようこそ。」
2階からウルが顔を出して手を振ってくれた。ここは1階がお菓子やさんになっていて赤い屋根に白い壁。花壇には花も植わってるかわいらしい建物だ。
「フフ、冒険者がこんな可愛い所に住んでるって思わなかった?でもここはいつでも美味しいクッキーが買えて便利だよ。」
ウルは甘いもの好きなんだって。小さい頃は蜂蜜を盗み食いして怒られた事もあったらしい。お宅訪問にあたって手土産を持っていこうと好きなものを聞いたら、それなら1階のお菓子やで食べたいものを買おうとなったのだ。
「ウルはどれが一番好き?」
ガラス瓶に入ったクッキーやビスケット、お煎餅等に目を奪われどれも欲しくなってしまった。猫や犬の形のクッキーか、チョコレートがついたビスケットか、海苔や砂糖がまぶされたお煎餅か……。
「私はこの果実の砂糖漬けが好きだよ。でもこの後ってちょっとしょっぱい物も欲しくなるんだよね。ジュンはどれを食べてみたい?」
「うーん、どれも美味しそうで迷っちゃって。……どうしようかと。」
「じゃあ、良い方法がある。ここはね1枚単位で買えるんだ。だからちょっとづつ買って、聞き入った物をお土産にすると良いよ。ナオと一緒にお部屋で食べるおやつに丁度良いでしょ?」
「それで?話したい事ってなに?」
買い物をして部屋に入るなりビザ裏を掬われてお姫様抱っこからのウルのどアップのお顔。
……いや、話したい事あるんだけどこの体制は内容的に話しにくいな。
躊躇しているとウルの膝の上に横抱きに乗せられて買ってきたお菓子をアーンで食べさせられた。
お菓子の咀嚼で時間を稼ぎたいが口どけのよいものだったのですぐになくなってしまった。
「ん~、この体制じゃ話しにくいんだけど?」
「あれ?苦しい?」
「いや、内容的に……?」
「なら、構わないよ?何でも話して?」
笑顔なんだけど僕を放してくれる気は無いんですね?わかりました。…じゃあ、ちょっと照れるけど。
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