46 / 83
45話 危険分子
しおりを挟む「あらぁ、ジャック。あなた、一体どうしたのかしら。いつもなら、知恵を貸すどころか、話を聞く前に追い返すのに。」
「いつも人の話を盗み聞きしてくるとはいい性格しとるわい。」
クイーンがジャックの書庫の窓際に現れていた。
「危険分子には触れぬというのがわしのモットーでなババア。」
「誰がババアよ!殺すわよ?」
クイーンのさっきがビンビンに出ていた。
「わしが子どもの頃からその見た目のあんたがババアじゃないと否定はできなかろう。
それにしても、クイーンも気づいたかの?あの小僧たちの脅威に.....」
「当たり前じゃないの。あの子たちは明らかに只者じゃないわよ。」
真面目な顔をした後に柔らかな表情になり言った。
「まあ、幸い力を振りかざそうとしてないみたいだし、いい子たちっぽいから心配はしてないわ。」
「あの、アイトっちゅう小僧はやばいのぉ。見えない圧がビンビンとかかってくるわい。」
「あんたもまだ子どもねジャック。本当にやばいのはタケルよ。」
得意気な顔をしてクイーンは続けた。
「あの子は正直いって化け物よ。底が見えない相当な手練よ。それに、あのタイプはヤる時は一切の躊躇はしないわ。」
「いうほどじゃろうが。」
ジャックは自分の考えが否定されたのが嫌なのだった。
「言いたくないけど、あの子に私のあれを見破られたわ。」
「?!?!?!」
「それは、本当か!!」
ジャックの表情が一気に変わった。
「正直、私もその時は肝を冷やしたわよ。もちろん、彼らの前では表情をできるだけ抑えたけどね。」
「あのガキはとんでもない小僧たちを連れてきたみたいじゃな。」
「まっ、どうせ私たちじゃ止められないんだし、なるようになれだわ。」
「今回に関してはあんたに賛成じゃよ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「それで、キング。傭兵を強くするにはどうすればいいの?」
「知らないよ。ジャックがそう言ったんだから、出来るとは思うんだけど、あいつはああいう所があるからな。
もっと具体的に言えってんだ!」
キングは日頃の愚痴をこぼすかのように言った。
「まあまあ。でも、聞いてたより全然いい人だったね。」
「いつもはさっきの1000倍は性格が悪いんだけどな。なんか、お気に入りの本でも手に入ったんじゃないか。」
「運が良かったね。」
「健、これからどうする?」
「俺は少しセイとジュニアに伝えたいと思う。」
「確かに!あの二人待たせっぱなしだね。」
「それなら、俺が伝えとくよ。竜をつかいに出させるさ。」
「わかった。明日にでも手紙を書いとくよ!!」
「それじゃあ、傭兵のところに一旦行ってみるか!」
「待ってくれ。」
健はそう言って歩くのをやめた。
「おい、出てこいよ。」
「あぁ、僕は言わないでおこうと思ったのにさ。」
相斗は「言っちゃったか」といった感じでいった。
「つけられるのはお前と違って趣味じゃないからな。」
「そんな趣味はないよ!!」
25
お気に入りに追加
3,601
あなたにおすすめの小説
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~
平山和人
ファンタジー
錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。
しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。
カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。
一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。
俺だけ異世界行ける件〜会社をクビになった俺は異世界で最強となり、現実世界で気ままにスローライフを送る〜
平山和人
ファンタジー
平凡なサラリーマンである新城直人は不況の煽りで会社をクビになってしまう。
都会での暮らしに疲れた直人は、田舎の実家へと戻ることにした。
ある日、祖父の物置を掃除したら変わった鏡を見つける。その鏡は異世界へと繋がっていた。
さらに祖父が異世界を救った勇者であることが判明し、物置にあった武器やアイテムで直人はドラゴンをも一撃で倒す力を手に入れる。
こうして直人は異世界で魔物を倒して金を稼ぎ、現実では働かずにのんびり生きるスローライフ生活を始めるのであった。
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。
おおぅ、神よ……ここからってマジですか?
夢限
ファンタジー
俺こと高良雄星は39歳の一見すると普通の日本人だったが、実際は違った。
人見知りやトラウマなどが原因で、友人も恋人もいない、孤独だった。
そんな俺は、突如病に倒れ死亡。
次に気が付いたときそこには神様がいた。
どうやら、異世界転生ができるらしい。
よーし、今度こそまっとうに生きてやるぞー。
……なんて、思っていた時が、ありました。
なんで、奴隷スタートなんだよ。
最底辺過ぎる。
そんな俺の新たな人生が始まったわけだが、問題があった。
それは、新たな俺には名前がない。
そこで、知っている人に聞きに行ったり、復讐したり。
それから、旅に出て生涯の友と出会い、恩を返したりと。
まぁ、いろいろやってみようと思う。
これは、そんな俺の新たな人生の物語だ。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる