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45話 危険分子

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「あらぁ、ジャック。あなた、一体どうしたのかしら。いつもなら、知恵を貸すどころか、話を聞く前に追い返すのに。」

「いつも人の話を盗み聞きしてくるとはいい性格しとるわい。」

 クイーンがジャックの書庫の窓際に現れていた。

「危険分子には触れぬというのがわしのモットーでなババア。」

「誰がババアよ!殺すわよ?」

 クイーンのさっきがビンビンに出ていた。

「わしが子どもの頃からその見た目のあんたがババアじゃないと否定はできなかろう。

 それにしても、クイーンも気づいたかの?あの小僧たちの脅威に.....」

「当たり前じゃないの。あの子たちは明らかに只者じゃないわよ。」

 真面目な顔をした後に柔らかな表情になり言った。

「まあ、幸い力を振りかざそうとしてないみたいだし、いい子たちっぽいから心配はしてないわ。」

「あの、アイトっちゅう小僧はやばいのぉ。見えない圧がビンビンとかかってくるわい。」

「あんたもまだ子どもねジャック。本当にやばいのはタケルよ。」

 得意気な顔をしてクイーンは続けた。

「あの子は正直いって化け物よ。底が見えない相当な手練よ。それに、あのタイプはヤる時は一切の躊躇はしないわ。」

「いうほどじゃろうが。」

 ジャックは自分の考えが否定されたのが嫌なのだった。


「言いたくないけど、あの子に私のを見破られたわ。」

「?!?!?!」

「それは、本当か!!」

 ジャックの表情が一気に変わった。


「正直、私もその時は肝を冷やしたわよ。もちろん、彼らの前では表情をできるだけ抑えたけどね。」

「あのガキはとんでもない小僧たちを連れてきたみたいじゃな。」

「まっ、どうせ私たちじゃ止められないんだし、なるようになれだわ。」

「今回に関してはあんたに賛成じゃよ。」



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「それで、キング。傭兵を強くするにはどうすればいいの?」

「知らないよ。ジャックがそう言ったんだから、出来るとは思うんだけど、あいつはああいう所があるからな。

 もっと具体的に言えってんだ!」

 キングは日頃の愚痴をこぼすかのように言った。

「まあまあ。でも、聞いてたより全然いい人だったね。」

「いつもはさっきの1000倍は性格が悪いんだけどな。なんか、お気に入りの本でも手に入ったんじゃないか。」

「運が良かったね。」

「健、これからどうする?」

「俺は少しセイとジュニアに伝えたいと思う。」

「確かに!あの二人待たせっぱなしだね。」

「それなら、俺が伝えとくよ。竜をつかいに出させるさ。」

「わかった。明日にでも手紙を書いとくよ!!」


「それじゃあ、傭兵のところに一旦行ってみるか!」

「待ってくれ。」


 健はそう言って歩くのをやめた。


「おい、出てこいよ。」

「あぁ、僕は言わないでおこうと思ったのにさ。」

 相斗は「言っちゃったか」といった感じでいった。


「つけられるのはお前と違って趣味じゃないからな。」

「そんな趣味はないよ!!」


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