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39話 ブリオンナイト
しおりを挟む「おい、キング。これは、どういうことだ?」
健が壁を壊し、怒ってキングと王のいる場所へと入ってきた。
見てみると、健は両手に人を掴んでいた。
「こいつらにいきなり襲われたんだが。」
バッ
ドサッ
二人の男を地面に置いた。
「ま、まさか、ブリオンナイトがやられたのか.....」
「だから言ったろ。」
「おい、キング。説明しろ。事と次第によっちゃタダじゃ済まないぞ。」
「まあまあ、落ち着いてよ健。なんかの間違いかもしれないんだからさ。」
健を相斗がどうにかしてなだめようとした。
「こいつらはブリオンナイト。この国で一番の王直属の精鋭部隊だ。このバカ王はどうやら、二人の実力を確かめたいということで、襲わせたんだそうだ。
その証拠に武器は持っていないはずだ。」
「証拠もクソもないだろ。こいつらレベルになると素手でも人に危害を加えられる。」
「だそうだぞ。これ以上俺から説明することは無い。あとはあんた次第さ。
ちなみに彼らを怒らせたら止められる人はこの国には誰一人いない。まあ、怒らせなくてもだけどな。」
キングはやることはやってやったぞという顔で王の方を向いた。
王は深く頭を下げた。
「大変、申し訳なかった。一国の王として、お強いお二人の実力を把握しておかなければならなかったのです。仮にお二人が犯罪を犯す可能性も0とは言いきれないのです。可能性が0ではないのであれば、対処をせねばいけないと思い、このような無礼な行動を取ってしまいました。」
また、王は深く頭を下げた。
「もし、お二人がどうしてもお怒りが収まらないのであれば、私が責任を負いますゆえ、どうか、この国だけは勘弁なさってくれないでしょうか。」
「健、許してあげなよ。別に怪我させられたわけじゃないでしょ。」
「それは結果論であって、俺らが弱ければ痛い思いをしていただろ。
だが、一国の王にここまで頭を下げてもらったのだから、今回だけは許そう。それに、国を大事にする王ならば悪気があったわけでないことくらいはわかる。」
健は息を吐きながらそう言った。
「俺でも多分そうするしな。」
「よかったな愚王。」
キングは面白がりながら、頭を下げている王様にそういった。
「とりあえず、座ってくださいよ。もう、謝罪はいいですから。」
相斗はそう言って、この場を収めた。
「そうだとは思ってたけど、ブリオンナイトが五人相手でも傷一つ与えられないのかぁ。」
キングは楽しそうにそう話す。
「俺でも三人相手なら勝てないのに、これは、俺が勝てるわけないよね。」
「確かにコンビネーションは洗練されていて、強いものがあった。だが、ダメージを喰らわないとなれば話は別だった。」
物理耐性Lv5・・・物理攻撃がほとんど効かない。そして、物理攻撃がちょびっと強くなる。
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