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38話 王宮

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 こうして、ダンジョンをクリアしたのはキングということになった。



「なあ、キング。外に誰かいるぞ。」

「うん、多分だけど俺に用があるやつだよ。」


 健と相斗は外にいる何者かの気配に異変を感じた。


「キングほどじゃないけど、強いね。」

「あぁ。相当な手練だな。

 まあ、俺には勝てないけどね。」


チリィーン


 ドアを開けると一人のローブをつけた男がキングの前に立った。


「キング様、陛下がお呼びでございます。」

 低い声でキングに男はそう言った。

「そうか。あのジジイが俺に何の用だ。」

「王宮へ来てください。秘密事項ですので.....。」

「二人はどうする?」

「え、行っていいのそれ?」

「あっちが呼んでるんだからダメと言われる筋合いはないよ。」

「どうする健?」

「とりあえず、行ってみよう。なんかあっても俺らなら大丈夫だからな。」

 健は冷静さと好奇心を持ちそう応えた。

「じゃあ、二人も連れていく。文句はないな?」

「はい。構いません。」


 こうして、ローブの男について行き三人は王宮へと行くこととなった。


「それにしても、陛下ってここの王様でしょ?」

「あぁ。」

「キングはそんな口をきいていいの?」

「まあ、長い付き合いだからね。」

「えぇ、キング何歳なんだよ!!」

「秘密。」

「前に若いって聞いたけど、もしかしてキングもワケあり.....」

「かもね。」

 相斗はキングに上手くはぐらかされてしまった。

「それにしても、さっきから気配を感じるてすごい不快なんだが、 ?」

「だってさ。あんたらんとこの特殊部隊の気配はバレバレだってさ。まっ、クイーンのあれを感じ取れるくらいだから、こいつらじゃ手に負えるわけないんだけどね。」

「まあ、今回は落ち着いてよタケル。彼らもこれが仕事なんだと思うから。」

「今回だけだぞ。」

 二人は何かを悪い気配出ないことを察して見逃すことにした。



 こうして、歩いていると三人は外から見てた大きな城へ近づき、足を城まで運んだ。


「さすがに圧巻だな。」

「そうだね。日本にもこんな大きな建物はなかったよね。」

「そうだな。」

 
 二人は室内を観光に来たかのように周りを見渡した。


「では、お二人は別室へ。」

「キング様は陛下の元へ。」

「二人とも、少し待っててくれないか?」

「わかったよ。」

「あぁ。」


 こうして、二人は別室へと案内され、キングは真っ直ぐ王のいる場所へと案内された。



バァン



「キング、久しいな。」

 玉座には王様がどしっと座っており、周りには数人のみ側近がいた。

「あぁ、そうだな。」

「して、聞きたいことは色々とあるが、一番はは何者じゃ。」

「あんたももう気づいてたのか。」

「そりゃあそうじゃ。」

「この国に入った時点で目をつけておったわ。」

「まあ、俺もよくわかんないんだけどな。ありえないくらいに強いぞ。あと、一つ言っておくが、あの二人には手を出すな。」

「ほぉ、なぜじゃ?」



ドゴォン


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