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34話 査定
しおりを挟む「あらら、ごめんなさいね。みっともないところを見せて。」
「いえいえ、今のは明らかにキングが悪いですよ。こんな綺麗な人に言う言葉じゃないですよ。」
「(あら、何このイケメン。しかもめっちゃ紳士。好き。)」
「あいつの犠牲者がまた一人でたか(小声)」
健は自然とそう呟いていた。
「まあ、私も大人だから今回は許してあげるわよ。それで、なんの用かしら?」
「ダンジョンを踏破したんだが、そこ出た素材を買取って欲しい。どれも、見たこともないやつで見当もつかない。」
だが、全部が全部めっちゃくっちゃに一流品であることは間違いない。」
「出してみなさいよ。」
キングはポーチから素材を出そうとしていた。
「それで、どこのダンジョンをクリアしたのよ。」
「あぁ、洞窟のところのです。」
「ブフゥゥゥ」
クイーンは飲んでいた紅茶を噴き出した。
「まさか、何百年とクリアされていないダンジョンのこと?!」
「あぁ、そうだって。」
「早く素材見せなさいよ!ということは核も持ってるのね!早く!」
クイーンの目が一気に変わった。
キングもそれに急かされ、素材を次々に出す。
「とりあえず、2時間後にここに来なさい。」
そう言い残して、クイーンは奥の部屋へと素材を持っていった。
残された3人は近くのレストランへとよった。
「クイーンさんって何者なの?」
「あぁ、四天王の一人だ。」
「四天王ってなに?」
「本気で言っているのか。」
このスペクトルという国には四天王と呼ばれる4人の英雄がいる。
その1人の力だけで1つの国を滅ぼすことが出来るとも言われているらしい。
そして、その構成は男2人と女が2人。それぞれ、キング、クイーン、ジャック、エースと呼ばれている。
「って、キングめっちゃすごい人じゃん!!」
「あぁ、そのはずなんだけどね。
どうやら、2人は俺よりも全然すごいみたいだ。」
「それにしても、さっきから口数少なくない健。」
「いや、さっきの女が気になってな。」
「クイーンさんのこと?」
「あいつの存在に気づくのに少し遅れたんだよ。
急に気配が現れたというか。」
「まあ、クイーンは身を隠すのがめっぽう得意だからね。むしろ、気づけたタケルは異常と言わざるを得ないよ。クイーンが本気で気配を隠して気づける人間はタケルを含めて片手で足りると思うよ。」
「クイーンさんってすごい人なんだね。」
「ババアだけどね。」
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