33 / 83
33話 クイーン
しおりを挟む「助かった。今日はゆっくり休んでくれ。」
「いえいえ、お役に立てて良かったです。」
「ありがとね。」
「礼を言う。」
「お二人もいい旅を。」
ヒュン
飛竜はあっという間に空へと消えていった。
「これが王都だね。」
「さすがに辺鄙な街と比べるとレベルが違うな。」
「辺鄙とか言わないの。」
「まあ、あそこは本当に田舎だからね。」
「そんなとこでキングが生まれて、竜騎士にもなったんだから、本当にあの街の英雄だよね。」
キングが本当の意味での英雄だということを知るのはもう少し先の話である。
「それで、キングどこ行くの?」
「少し街のハズレに場所にいく。そこには、俺の知り合いがいるんだ。性格はクソだけど鑑定と知識は超一流だ。」
「へぇ。」
三人はそのを目指して街を歩いた。
すると
「きゃぁぁキング様!!!」
「キング様、お帰りになられたのですか。」
「あぁ、これはご利益がありますのぉ。」
キングの人気は絶大だった。
そしてこちらも
「キング様の後ろにいる左の人めっちゃかっこよくない?」
「ほんとだぁ。あの人もなんか有名な人なのかな?」
「きっとそうに違いないわよ。キング様と一緒に歩いていらっしゃるのよ。」
「そうよね。」
健はムカついていた。だが、この気持ちは心にしまい、脳の中を真っ白にし、何も見えない聞こえないイメージしながら心を落ち着かせ、冷静を保っていた。
そして、人混みをやっと抜け、裏路地へ入り少し歩くと、先程から一変した雰囲気を感じる店があったのだ。
「ここ?」
「そうだよ。」
チリィーン
キングが扉を開けた。
鈴が鳴り響いた店内には、まるで人の気配はないように思えた。
「俺の後ろに立つな。」
「あらら、バレちゃったわね。
だけど、なんでわかったのかしら。」
"気配察知Lv5"
気配察知Lv5・・・生きているものの気配の98%は察知できる。また、死んでいるものも.....。
「やめろ、クイーン。客人だ。」
健の後ろにたっていた人はセクシーなドレスを着たボンキュッボンの少し歳のいってそうな大人なお姉さんだった。
「あら、キング。久しぶりね。」
「おい、気づいてなかったのか。」
「本当に気づかなかったわ。何か、強大な力を持った2人が近づいてくることはわかったんだけど。それに比べたらあなたのは小さすぎて.....」
「まあ、この2人に気を向けるのもわかるよ。だが、一言余計だ。」
「あら、キングがそこまで言うなんて、明日は天地がひっくり返るんじゃないかしら。」
「うるさいおばさ.....」
「その先を言ったら殺すわよ。」
クイーンと呼ばれていた女性の雰囲気が一気に変わった。
26
お気に入りに追加
3,597
あなたにおすすめの小説
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
おおぅ、神よ……ここからってマジですか?
夢限
ファンタジー
俺こと高良雄星は39歳の一見すると普通の日本人だったが、実際は違った。
人見知りやトラウマなどが原因で、友人も恋人もいない、孤独だった。
そんな俺は、突如病に倒れ死亡。
次に気が付いたときそこには神様がいた。
どうやら、異世界転生ができるらしい。
よーし、今度こそまっとうに生きてやるぞー。
……なんて、思っていた時が、ありました。
なんで、奴隷スタートなんだよ。
最底辺過ぎる。
そんな俺の新たな人生が始まったわけだが、問題があった。
それは、新たな俺には名前がない。
そこで、知っている人に聞きに行ったり、復讐したり。
それから、旅に出て生涯の友と出会い、恩を返したりと。
まぁ、いろいろやってみようと思う。
これは、そんな俺の新たな人生の物語だ。
孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。
「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~
平山和人
ファンタジー
錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。
しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。
カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。
一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
異世界転移したので、のんびり楽しみます。
ゆーふー
ファンタジー
信号無視した車に轢かれ、命を落としたことをきっかけに異世界に転移することに。異世界で長生きするために主人公が望んだのは、「のんびり過ごせる力」
主人公は神様に貰った力でのんびり平和に長生きできるのか。
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる