チュートリアル場所でLv9999になっちゃいました。

27話 ダンジョン

「今日からよろしくお願いします！！ふんっ。」

「おう。」


 ジュニアは健に訓練してもらうことになった。

「昨日の言葉が響きました。諦めるのは努力をしてからにしますね。」

「あぁ、そうした方がいい。」


「それで、僕は何をすれば？」

「そんなの一つに決まってるだろ。剣術を鍛えることだ。」

「ある程度の生物は心臓に一突きしたら死ぬ。どんなに弱い子どもでも大人に勝つ方法は武器を持つことだ。」

「そして、ジュニアにはそれを扱うスキルがある。それを徹底的に伸ばせ。」

「そう言われましても、剣術のLvは3からは実戦でしか伸びませんよ。」

「だから、決めた。」

「今日からダンジョンに潜る。」




「無理ですって！！！ここのダンジョンは380年も踏破されてないんですよ。つまり、誰もクリアできてないダンジョンなんです！剣術のLvあげる前に死んじゃいますよ。」

「安心しろ、俺がついてる。」

「ほっ。」

「なんか安心出来る。」


「じゃなぁぁあーーーい！！！」

「うるさい。」

「セイはなんでそんな冷静なのさ。」

「強くなりたい。」


「ここか。」

 3人が着いた場所は半径が10mほどある明らかに異様な洞窟だった。


「やっとついたね。」


「あっ。」


「健もダンジョンに？」

「あぁ。こいつらを強くさせるためにな。そっちもか？」

「うん、キングが行きたいっていうから。」

「キングはクリアできるのか？」

「うーん、無理だねぇ。1年前にも行ったけど、フロア1でリタイアだよ。」


  ダンジョンというのはいわゆる魔物と呼ばれる人間に害をなす、魔素を大量に摂取し暴走している動物達が出てくる場所である。

 まあ、ダンジョンにはコアというものがあり、そのコアには意思だけがあり、ダンジョンの運営や罠の設置を行っている。

 このコアの性能により魔物の強さやダンジョンの難易度などが変わってくる。

 ダンジョンは全てフロア制となっており、どんどんと下へといくシステムである。基本的には5層位のダンジョンが平均的で最下層にはダンジョンボスと言われる、コアを守るそのダンジョンで1番強い魔物がいる。


「ここは、ダンジョンの中でも飛び抜けてる23階層なんですよ！」

「それが、このスペクトルの近くにあってよかった。」

「危険区域にも指定されていて、一般市民の立ち入りどころか近づくことさえも禁止されているんです。」

「まあ、一般市民じゃないキングがいるんだからいいだろう。」

「待ってくださいよぉタケルさぁぁん。」

「つべこべ言うな。みんな、行こう。」

「そうだね。」