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26話 努力
しおりを挟む「健もなんかお礼を言って!」
「ありがとうございます。飯美味しいです。」
「沢山食べてね!」
「相斗、見てみろ。」
「これは.....」
"鬼腕(右):評価値SSS。血に触れることによって、習熟度が上がるというスキルLvを上げる条件は厳しいが右腕の能力の向上を考えれば、当然の評価である。"
「だってよ。」
「なるほど。習熟度を上げるのが一苦労そうだね。」
「相斗のスキルでS以上何個だ?」
スキルの評価値は大きくわけて???、SSS、SS、S、A、B、C、D、E、Fの10段階ある。
その中でも3段階にわけられているが、おおよそ10段階だけ抑えておけばよいとされている。
「うーん、140個くらいかな。健は?」
「大体、180個だな。」
「最初のページに書いてあったよね。Sランクを5個持っていれば英雄、SSランクを2個持っていれば勇者、SSSランクを1個持っていれば世界の王、???ランクを持っていれば神となれる って。」
「まあ、これは作者の冗談みたいなもんだろう。
これ、スキルLvが上がったらランクも上がることがあるんだな。」
「そうみたいだね。最初はFランクでもLv5になるとAランクまで上がるスキルとかあるしね。」
「やっぱり、スキルLvも大事なんだな。」
「そうみたい。」
「ジュニア!」
「はい!」
「話したくなければ、全然話さなくてもいいが、レベルやスキルがどれくらいか教えてくれ。」
「分かりました!」
ジュニアは軽々と承諾した。
「僕はLv23でスキルが"剣術Lv2""回避Lv2""自己強化Lv1"ですね。」
剣術Lv2・・・剣の扱いを自由にできる。
回避Lv2・・・攻撃を回避しやすくなる。
「弱いな。」
「なんてこと言うの!」
「いえ、いいんですよアイトさん。」
「僕は確かに弱いです。スキルも平凡でLvも警備隊の平均よりも低い。いいところがないんですよ。」
「そんなことないと思うよ。ジュニアはいい子だし、やればできる子だよ。」
「その慰めが余計に痛いっす.....」
あの相斗の慰めが全然効かなかった。
「なんで、わかっていて努力をしない?
自分が弱いと知り、何故動かない。強くなろうとしない。知らないことは罪というが、知っていて動かないのは臆病だ。」
「わかってます。わかっているんです.....。だけど、怖いんです。自分の限界を知るのが.....。」
「何故、怖い。限界を知ることの何が怖い。力なんて所詮は一つの武器でしかない。こいつを見てみろ。俺より弱いくせに人から好かれて、能天気で幸せそうだろ。心底腹立つよな(小声)
力がないと知れたのなら、他の方法を見つける後押しをされたと思え。見えない何かに怯えるのは時間の無駄だ。見える何かに立ち向かうことに時間を費やせ。」
ほんの少し間を開けて続けて言った。
「そう、俺はある人から言われた。どうするかはお前次第だジュニア。」
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