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18話 張り手

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「アイトさんに言われた通りにタケルさんに3000キュール賭けました!」

「おい、ジュニア!何やってんだ!」

「え、何って、アイトさんがタケルさんに賭けたら儲かると言ってたので、賭けたんですよ。」

「俺はジョニーに1000賭けたぜ。悪く思うなよ。」

「まあ、考えは人それぞれですからね。」


「では、両者準備はいいか?」

「おう!」

「いつでも。」

「正々堂々と戦うように。」

「はじめ!!」


 健の目の前には2mほどの身長があるハチマキをした力士のような人がいる。


「うおぉぉ!悪く思うな小僧!」


 開始の合図とともに巨体が素早く健に突進してくる。


「ルールは簡単だ。降参、意識を失う、レフェリーストップ、場外。どれかに該当した場合に試合が終了する。殺しや致命傷をおわせるなどは禁止されているから、注意してくれ。」


「と言っていたな。力加減に自信がなかったのだが、これだけ分厚い肉壁なら耐えてくれるだろう。」


バチン


 健は向かってきたジョニーの顔面にに張り手をした。


 すると、ジョニーは壁にぶつかったかのように反動で後ろへすっ転んだ。


ドゴォン



「うん、成功だな。」

「レフェリー、気を失ってるぞ。」

「あ.....」

 そう言ってレフェリーはジョニーに近づき、意識を失っていることを確認しました!



「しょ、勝者はタケル!!!!」


「うぉぉぉぉぉお!」

「すげぇ!!あのジョニーがたった1発だったぞ!」


 健はステージから降りた。


「おつかれ。」

「あぁ。」

「あ、あぁ、この板が75000キュールになった.....」

「アイトさん、タケルさん、ありがとうございます!!」

「いやいや、いいんだよ。それで、お願いなんだけど、25000キュール貸してくれない?」

「いえいえ、差し上げますよ!情報料だと思って受け取ってください。」

「それなら、有難く受け取るよ。」

「はい、健。」

 相斗は健に貰った25000キュールを渡した。


 試合も進んでいき、一回戦の最終試合へとなった。

 王者キングの戦いはこの大会の名物と言っても過言ではない。

 みながステージへと注目した。


「言わずもがな!今回もこの男がステージへと現れた。孤高のライオン、狙うは七連覇の道。キング!!」


「うぉぉぉぉぉお!!!キング!!!」

「きゃぁぁ、キング様!!頑張って!!」


 とてつもない声援が飛び交っている。


「一方、相手はあの一回戦でジョニーを一撃で沈めたタケルの相方。かっこよさならキングにも負けない!アイト!!」

「頑張ってください、アイトさん!!!」

「負けるなよ。」

「わかってるって。」

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