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4話 オートムーブ
しおりを挟む「といっても、みんなが選択できるものじゃないんだよね。実は簡単に言えば、慣れの補助的なものなんだよ。」
「君たちは自転車の乗り方を一度覚えてしまったから、それを忘れることは無いだろ?それと、まあ同じようなことだと思って欲しいよ。」
「まあ、例外も結構あるんだけど、それら レアスキルって呼ばれてるものだよ。」
「レアスキルは本当に理不尽なまでに強いこととかあるからね。例えば"神の目"とかっていうスキルは身体的な能力を勝手に上げたり、色々な能力かあるから、こういうのは慣れとかいうの枠を通り越してるよね。」
「才能がある人なんかは結構レアスキルを持ってるね。世界の生命体の中の10%程はレアスキルを持ってるんじゃないかなぁ?」
「とにかく、聞くより実感してもらった方が早いよね。」
パチン
アルが指を鳴らすとみんなの身体が一瞬光った。
「なんだこれは。」
「これでおしまい。スキルはもうみんなに刷り込まれてるよ。ステータス表を見てみるといいよ。」
「健、どんなスキルがあった?」
「俺のは"オートムーブ"と"豪腕"、"自己強化"があった。」
「へぇ、なんかパワー型って感じだね。オートムーブってのはなんなんだろう?」
健はスキルのところにある説明文を読んだ。
「どうやら、作業的なことや基本の動きとかをずっと勝手に意識とは別にやってくれるスキルみたいだ。」
「えぇ、それってかなり強いよね。」
「うーん、それは結構ハズレだよねぇ。」
アルが二人に話しかけてきた。
「どこがハズレなんだ?」
「それは、基本的に自分が設定した目標が達成されるまで終われないんだよ。」
「だから、魔物を全滅させるって設定をしたら自分が致命傷をおっていようが魔物を全滅させるまでは身体の主導権がないってことなんだ。」
「なるほど、じゃあ、少しの不具合でもあると、このスキルで身を滅ぼす可能性が高いんだ。」
「まあ、俺はそうは思わないが。どんなものも使いようだ。」
「相斗はどんなスキルなんだ?」
「僕は"鬼腕(右)"と"鷹の目"だよ。」
「なんか、お前のだけかっこいいな。」
「そうかな。」
健は少しばかりいらつきを覚えたのであった。
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