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2話 アル
しおりを挟む「はっ、目が覚めましたか?」
健の前には爽やかな身長175cmほどのイケメンがいた。
「あ、僕の名前は相田 相斗です。ここがどこかは僕にもわかりません。目が覚めたら僕もここにいました。」
「他にもあと数十人はここに連れてこられたみたいです。」
そこは、小さな箱のような場所だった。周りは草原のような景色が広がってはいたが、何か人工的な感じがした。
そして、俺とこの人以外にも連れてこられた人がいるみたいだった。
「俺はゲームをしていて、気づいたら.....」
「あ、僕もゲームしていましたよ。ちなみに、どのようなゲームを?」
「"stand"というRPGをしていた。」
「僕もやっていました。では、あのメールもを.....」
「あの、世界を救うだかってやつか!」
「そうです。」
「てことは、ここはゲームの世界なのか?」
「いやいや、いくらなんでもそんなわけはないじゃないですか。」
「そりゃあ、そうか。誰がなんのためにって感じだしな。しかも、こんな所はstandでは存在してなかったしな。」
「ですが、もしかしたらあのゲームが何か関わっている可能性はありますね。」
「その可能性は捨てきれないな。」
ピーンポーンパーンポーン
「なんだ!」
みんながいる場所へとチャイムがこだまする。
「お目覚めかな、未来の勇者たちよ。」
声だけが聞こえてくる。
「僕は地球を含む第三宇宙管理神 兼 創造神のアルという。」
「君たちをここに呼んだのは他でもない。この世界を救って欲しいんだ。」
この場にいた数十人の人々は困惑している様子だった。
「それは、どういうことだ?具体的に聞きたいんだが?」
健がアルに説明を求めた。
「それはそうだよね。じゃあ、説明するよ。」
どうやら、このアルというのは宇宙を管理している神の一人で、宇宙のバランスなどを保つ役割を担っているそうだ。
だが、ここ数年で地球とは遥か遠いところに位置する世界が危機に扮しているそうだ。
しかし、アルにも能力の制限があるらしく、創造限界というものがあり、その世界を救うことが出来ないそうだ。
本当に詳しいことは理解はできなかったが、どうやら世界を救うためにと俺らに白羽の矢がたったらしい。
「とりあえずは話はわかった。それで、俺らはどうすればいいんだ?」
「君たちにはその危機を取り除いて欲しいんだ。」
「その危機ってのは?」
「実はそれにも色々種類があって.....」
どうやら、このアルはかなりのズボラらしい。危機が首元まで来る寸前まで放置していたらしい。
故に危機に扮している世界は何種類かあるそうだ。
技術不足や知識不足、力不足。このまま進行していくと30年後には3つの世界が滅びるのだそうだ。
この3つが滅びてしまうと、宇宙自体の規律を乱してしまい、しまいには宇宙ごと消え、地球も消えてしまうそうだ。
「ということで、皆さんには世界を救ってもらいます!!」
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