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1章 西の大陸
23話 真実の目
しおりを挟むガチャ
ガチャ
ガチャ
ガチャ
「これが最後だな。」
「いやぁ、すごいね。さすがに1024枚の扉を目の前にするのはこれが人生で最後かな。」
扉が倍になっていくにつれ、部屋も倍々に大きくなっていき、最後とされている10回目の選択の部屋はとてつもない大きさになっていた。
「この人では作りきれないほどの空間創造を見ると、ダンジョンだなって思うよね。」
「そうだな、確かに豆腐の中に小人もして入ってるみたいだ。」
「それ、面白い。と、そんなことはよくて、ここもいけそう?」
「2つには絞れてる。直感だけど、1番左か1番右だよ。」
ルイはここに来て、初めて選択を決めきれなかった。
「なるほどね、ショートカットって言っても、完全にはやってくれないわけか。まあ、そりゃあそうだよな。そんなのされたら、たまったもんじゃないよ他のギルド員たちはね。」
レンはルイがまだ規格外の中でもマシなことに少し喜んだ。
「なあ、シドさんから貰った情報で最後の部屋のは1022枚の扉は一番最初の部屋へ戻され、1つは正解の扉、そして、1つは地図に乗ってない最果ての地に飛ばされるっていう扉じゃなかったか?」
「まさか………この2択って……」
2人はこの2つの扉のうち、どちらかは正解の扉でどちらかは最果ての地への転移の扉なのではないかと察した。
「ここは3人いるんだ。多数決しよう。」
「その必要は無い。」
リリはルイにそう言った。
「どういう事だ?」
「私に任せて。」
ゴソゴソ
リリは1番左の扉の前で何か目のような形をした道具を取り出した。
「なるほど、真実の目ね。大したもの持ってるね。」
レンはリリの持っているものを見てそう言った。
真実の目、人造神器と呼ばれる人が造った強大な力を持った道具の1つで、この道具を対象に使用すると、対象についての真実を見抜くことが出来るというものである。
「そんなすごいものがあったのか。」
「だけど、真実の目はめちゃくちゃ高いよ。1回つかうと壊れる使い切りだけど、値段は1個白金貨100枚が最低価格だよ。」
「えぇ!!高すぎない?」
ルイは圧倒的な値段にとても驚いていた。
「そんなのここで使っていいのか?」
「うん、いい。」
カチッ
リリは目の後ろにあるボタンを押した。
パチリ
すると目は瞬きをし、その後喋り始めた。
『この扉には転移魔法の術式が施されており、扉を開けると最果て地"エンド"へと繋がっています。』
「危なかったな、こっちがダメな方か。」
「じゃあ、こっちが本物だね。開けるよ。」
ガチャ
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