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序章

14話 ユニークスキル「融合する氷炎」

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「あつっ、いや、冷たい?」


 ルイの身体の左半分は紅い氷で右半分は青い炎に包まれていた。


 これはユニークスキル「融合する氷炎ひょうえん」というスキルで紅い氷はとても熱く、青い炎はとても冷たいというもので、手を合わせるとその温度が逆転するという能力もある。


「なんだよ、これ。こんなのありなの?わかった、負け負け。僕の負けだよ。」


 その圧倒的な異形の姿を見たレンはあっさりと負けを認めた。


 2人は疲れたのか地面まで降りるとゆっくり寝っ転がった。


「君が僕にふっかけてきたのはんだろ?」

「どうせ心読んだんでしょ。まあ、そんなとこ。ラッキもタイムも言ってた。これからのダンジョンは多分俺でも難しくなると思う。だから、一人での攻略もきついと思う。その時に信頼して背中を任せれる仲間が欲しいなって思ったんだ。かの英雄にも仲間はいたからな。」

「ってことは協力してくれるんだよね?」

「仲間なんだ、助けるよ。」


トンッ


 2人は拳を合わせた。


 そして、休憩をし終わると次の目的地を決めた。


「5番目のダンジョンに行くよ。」

「いや、待って。確か5番目のダンジョンは既に攻略済みだったはず。これは裏貴族から仕入れた情報だから間違いないよ。それに、もう少しでダンジョンギルドにも報告されるはずだ。」

「じゃあ、一度ダンジョンギルドに戻るか。」

「うん、それがいい。」


 2人はダンジョンギルドに戻ることにした。

 ルイは「暴風雨」でレンは「炎帝」で空を飛び移動した。


「あの時はルイに「炎帝」のことをバレる訳には行かなかったし、森だったから使えなかったけど、空を移動するなら使えるよ。」

「レンの「炎帝」には驚かされた。正直、相性が良くなかったら負けてたよ。」


 2人は世間話をしながら移動した90km/hで。


「それにしても、エリシオンってユニークスキルないのか?」

「あぁ、今はね。ナンバーズの神器でユニークスキルが使えるのは一番最初の攻略者だけだから。ほら、見てみて。」

 レンのネックレスの裏を見てみると赤文字で34と書かれており、その横には2の文字が神語で書いてあった。

「これは2って読むのか?」

「うん。これは2番目の攻略者ってことだ。1番目の攻略者が死亡するか、神器が壊れるかしたら、2番目の俺のエリシオンにユニークスキル「太陽の火焔」が継承される仕組みだ。」

「なるほどな。」


 そうこうしているうちに2人は最初の中央都市に戻ってきた。
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