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4話 街到着
しおりを挟む「馬鹿なやつだ!俺に歯向かうからこうなるんだよ!あんまり人間をなめるなよ。」
誠也は敗走していた。今はファイヤウルフに勝てる見込みがなかったため、『俊足』を使い少し迂回してファイヤウルフから遠ざかった。
「それにしても、こっちに向かってるのはいいが何があるんだろうな。村とか街とかがあるといいんだけどな、腹も減ってきたし。」
予想は的中して、視界の中には想像より大きい街があった。
「これって検問とかもしかしたらあるパターンなんじゃないか?さすがに街に入れずに追い出されるとかはないだろうな……。」
これまた予想が的中した。
「この街に入るためには身分証が必要ですのでご提示願います。」
身長が2mほどの甲冑を着た屈強な男が検問していた。
「あ、えっと、ちょっと待ってくださいね……」
誠也は焦っていた。身分証など持っていなかったからだ。
「あっれーおかしいな。身分証どっかに落としたかな、見つからないなぁ。」
あくまでも持っていましたよと言わんばかりの白々しい演技をする。
「おい!」
「はい?」
「その腰にさげているのが身分証じゃないのか?」
何故かさっきまでなかった身分証らしきものが誠也のズボンに繋がっていた。
「あ、そうだそうだ、落とさないようにここにつけたの忘れてた。」
「(クソ神様、最初から俺に持たせておけってんだ!!!!!!)」
誠也は無事に街に入ることが出来た。
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