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ホビットエルフ編

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「なんで、スキルがあるのに歩くことになったんですか!」

「それはアキラ殿が悪いんじゃないですか。アルマッドに行き先を間違って伝えちゃったんですから、すぐに行って帰ってきたら私の力がバレてしまいますからね。」

「すみませんでしたね!それと、俺のことはアキラでいいです。なんか、歳上に畏まられるとなんか違和感です。」

「わかりましたよ。」


 アキラとキラーはホビットエルフの森へは通常のルートで行くこととなった。


「隣の領地のミカルス領はどんなとこなんですか?」

 ホビットエルフの森とアルマッド領の間にはミカルス領があった。二人はまずはここを目指している。

「そうですね、王都ほどではないですけど奴隷制はかなり採用されていますね。まあ、領主が守銭奴で頭の悪いものですから、格差がとてつもなく多いです。餓死による死亡者がこの国で一番多いところですね。」

「かなり危なそうな匂いがするんですけど....」

「はい、かなり危ないですよ。領民は飢えで暴徒化しておりますしね。」

「(どこぞの世紀末だよ....)」

「まあ、それもあと少しですね。アルマッドは領主であるミカルス・カルバンを近々始末するそうですからね。」

「そうなんですか?」

「はい。あの人も奴隷制っていうのはかなりの否定的ですし、隣の領地となると見てられないのでしょうね。」

「アルマッドさんもすごいですね。」

「そうですね。彼は凄いですよ。何せ完全実力により、国王から半強制的に領地を手に入れるほどの強さですから。」

「そんなに強いんですか?」

「まあ、彼が5人いれば私といいとこまではいけると思いますよ。」

「いや、その例えが全然わかんないですけど、キラーさんがそこまで言うならかなり強いんでしょうけどね。」

「簡単に言えば、彼が強すぎるため今国王はアルマッド領を攻めないんですよ。本来ならば目障りで今すぐにでもアルマッドを始末しようとしたがってますが、彼を倒そうとすると王国軍の八割は死ぬんですよ。」

「え?アルマッドさんのところは軍が5万しかいないんですよね?」

「そうですけど、上位層がバケモノなんですよね。あそこは。ほら、私もいますしね!!」

「確かに.....」

「あと、20分ほど前から私たちは尾行されてますけどどうしますか?」

「び...」

パッ

「静かに。」

 キラーは一瞬でアキラの口をおさえた。


「(どうしますか?年齢的にアキラより少し下の16歳ほどの子たちが3人ほど。)」

「(そんな若い子たちがなんで?)」

「(年齢で侮ってはいけません。彼ら相当やりますよ。)」
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