テンプレを無視する異世界生活

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サンデウロ大陸編

1082話 ストック・リースバーデン②

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「ガーラー将軍。私のやり方には従えませんか?」


 ストックが就任してからたった一日が経った時だった。

 ガーラー将軍はストックの方針を全否定し、軍の兵たちには自らの訓練をやらせていた。


「あぁ、気にくわんな。」


 初めて交わした言葉がこれである。


「貴様ら国家のやり方は軍隊をダメにする。個性を出そう出そうと前に出る馬鹿者が真っ先に死に、軍全体の連携を崩す。」

「個性を出して前へ前へと進んでいき、自分は特別だ思い込み、無茶をする。そして、死ぬ。」

「勝手にくたばりたいのなら好きにすればいいが、それを戦場ではするな。」


 ガーラー将軍の意見は筋が通っており最もだった。

 そんなことは国家も知っていた。しかし、他国は戦略を変えどんどんと強くなり、自国は戦略は落ちはしないが上がりもしない。

 そんな状況に立たされて、焦りと不安を感じての行動だった。



「確かにあんたの言うことは正しい。」

「兵一人一人を見て、そいつらが死なないようにと、戦略をたて、訓練をさせ、戦わせるのは間違いではない。」

「だが、他国は俺たちを置いてドンドンと前へ進んでいく。このまま、この体制を続けていけば、遠くない未来に戦争で負ける。」

「あんたは部活の命を一つでも守りたいんだろ?」

「なら、腹決めろよ。」


 ストックは念押しした。


「そこまで言うのなら、実力で示せばいいだろう。」

「ここで、私が将軍をしているのは最も強いからだ。強いやつが一番上へと立てる。」

「文句があるのなら、かかってこい。しかし、貴様が負けた時は金輪際、方針を変えない。これでどうだ?」


「受けてたとう。わかりやすくていいねぇ。」

「確かに口でなんて言わないで、結果で魅せればいい。」

「じゃあ、始めるか。」






「おい、貴様。舐めているのか。剣を抜け。」


 ストックは剣を持たずにガーラー将軍と戦おうとしていた。


「舐めてなどいない。ここであんたと剣で戦いいい勝負をしたところで意味が無い。」

「それなら、あんたの訓練でもいいということになる。俺はこの試合で圧倒的な勝ち星を決め、あんたのやっていることを否定する必要があるんだよ。」


「それを舐めていると言っているのだ。まあ、貴様のようなやつが一番に死ぬということを見せてやれる機会だ。」

「まっ、俺に攻撃が当たるといいな。」


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