テンプレを無視する異世界生活

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サンデウロ大陸編

1072話 特効薬の完成

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┈┈┈┈┈1週間後┈┈┈┈┈


「陛下。出来ました。」

「よくやった。それで、大量生産は可能か?」

「ガロンドの分だけですと、大体1ヶ月で用意はできるかと。」

「概要を教えてくれ。」

「はい。」

「この細菌は高温高湿の時に最も繁殖力を高め、だいたい3時間もあれば、生物を魔物化させると思われます。」

「逆に乾燥していて寒いところですと、繁殖力は極めて低くなり、早くても1ヶ月ほどはかかるという結論に至りました。」

「この私たちの住んでいる環境ですと1日~3日の間で魔物化すると思われます。」

「その特効薬は本当に効くのか?」

「理論上は2時間以内には98%を死滅させることが出来、1日も経てば完全に体内からは排除できるかと。」

「使用は?」

「陛下の申し付け通りまだ誰にも試していません。」

「じゃあ、俺が今回の被験者になろう。特効薬とポンデ油をもってこい。」

「いけません、陛下!」

「もし、特効薬が効かなければどうするのですか!!」

 側近はファンドをものすごい勢いで止めた。


「これは効くのだろう?」

「はい。」

「ですが、3時間は魔物化している可能性はあります。陛下が3時間も暴れてしまっては止めれるものは騎士団の全勢力のみ。」

「それも、皆が無事で止められる保証もありません。」

「ここは、どうか私たちにお任せ下さい。」

「すまない。少し頭を冷やすべきだったか。」

「いえ、陛下の配慮は有難く受け取っておきます。」


ギィィ


「飲めよ、ファンド。」


 そこに居たのは翔だった。


「な、なぜ、翔さんが.....。」

「初代国王様..........何故ここに..........」


「まあ、もうそろそろ出来ると思ってな。」

「と思ったらちょうどいいタイミングだな。飲めよ。3時間なら相手してやる。」



「いえ、やめておきます。」

「もしかしたら、翔さんを倒してしまう可能性もありますからね。」


「正解だ。」

「もし、飲んでいたらお前を王から引きずり降ろしてるところだったよ。」

「王なら第一に考えるのは民のことだ。上に立つ王を支えてるのは間違いなく民だ。土台が崩れれば全て崩壊する。」

「本当の王なら危険な可能性が0.1%でも低くなる選択肢を取るのが正しい。」


「よかったです。正解を出せて。」

「まあ、後20年は任せても問題はなさそうだな。」

「ありがとうございます。」

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