テンプレを無視する異世界生活

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サンデウロ大陸編

1064話 賢明な男

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"転移"



「なんだここは!!」

「何が起こったんだ.....」



「気づいたか。」


「なんだ貴様!!」


 翔は5人の男を転移で更地へと飛ばした。


「お前らには2つの選択肢がある。」

「1つは奴隷となりヒュテテ族に飼われるか。もう1つは死ぬか。」

「どちらか選ばせてやろう。」


「何言っていやがるこいつ!ぶっ殺してやる。」

「おい、待て。転移魔法を使うほどの腕だ。下手には近づくな。」

「何、ビビってんだよ。こんなやつ少し魔法が使える..........だ.....け..........」


 ボトッ


「地面を間近で見た感想はどうだ.....。と言ってももう口も聞けないか。」


 翔はなんの躊躇もなく首をはねた。


「おい!」

「近づいちゃいけねぇぜ親分。こいつはマジでやべぇ。」



「で、答えを聞こう。どちらにする?」

「前者でお願いしたい.....いや、お願いします。」

「ほぉ、なかなか頭がいいな。賢明な判断だ。」


「おい!勝手に決めてんじゃねぇ!こんなちっちゃいガキの言うこと聞くなんてふざけてんのか!」


ドンッ


「すみません、少し気が動転しているのでしょう。許してください。」


 男は親分と慕っていた男を殴り気絶させ、翔な謝った。


「もしかしたらいい拾いものをしたかもしれないな。」


"転移"



「ただいま。」

「あぁ、おかえりなさい!」

「ヒュテテ族は帰ってきたか?」

「はい、帰ってきました。今は家の奥でついた傷などを治療してるところです。」

「それで、こいつらが今回の.....」


 ナナはゴミを見るような目で盗賊4人を見た。


「あぁ、そうだ。こいつらはヒュテテ族の奴隷にしようと思ってな。」

「自分らがしたことだ。されても文句を言う筋合いは微塵もないだろう。」

「あとはヒュテテ族に一任する方針だ。」




「というわけでこいつらは煮るなり焼くなり好きにしてくれ。」

「だが、こいつだけは連れていく。」


 翔は頭が切れていた先程の翔と身長が似ている青年を連れていくことを宣言した。


「翔さん、どうしてこいつだけ.....」

「少し見込みがあると思ってな。」

「はぁ.....」


 ヒュテテ族に借りを1つ作らせて翔らは下山することにした。


 捕まえた盗賊たちはヒュテテ族繁栄のために手となり足となり働かせるそうだ。

 奴隷の契約を交わしたため反逆する恐れはないから、安心して手元におけるのだそうだ。

 見た感じ、労働者として扱うらしい。かの伝説の武人の同じ民族なだけあり、どうやら寛容な民族らしい。


 そして、俺はこの1人の男を連れた。
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