テンプレを無視する異世界生活

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サンデウロ大陸編

1056話 また1歩

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バキッ




 翔の予測と全く同じ結末となった。


 刀が折れたこと、ムサシがマサムネへ負けを認めたこと。

 

「こんなんで勝ちなんて思うわけねぇだろ。ま、命拾いしてよかったな。」



 そして、マサムネが勝ちを認めないことも全て。


「それにしても、凄いですね翔さんは。」

「そうでも無いですよ。」

「翔さんはあそこの輪の中に入らなくてもよろしいのですか?」

「そうですねぇ、男の中の男たちの集まりには僕は入っていけませんねぇ。」

「そうですか?翔さんも十分と男らしいと思いますが.....。」

「ま、こんな話はおいといてゲンパクさんの出番はなくてよかったですね。」


 この後は時間の経過に気づき、続きをやっている暇もなく解散となった。


「いやぁ、本日はとても良いものを見せてもらいましたよ。恐らく、歴史に残るワンシーンだったと思いますね。」

「そうですね。ムサシさんが負けを認めた日は間違いなく歴史の一ページに刻まれるでしょうね。」


 そんなことを話し、みんなはコジロウの家をあとにした。


「まさか、あいつが負けを認めるなど思ってもいなかっただろうな.....翔以外は。」

「さすがはZランクだな。なるべくしてなったというわけか。」

「まあ、そんなのは肩書きにすぎませんよ。あまり肩書きは意味を成しません。」

「実にらしい答えだな。して、この後はどうするんだ?」

「そうですね、今日中にはここをあとにしようかと思います。」

「急いでいる訳では無いんだろ?」

「そうですが、まあ、ここ数日でしたいことは全部できましたしね。」

「そうか。では、また機会があればよってくれ。」

「ありがとうございます。」


「あ、これを。」


 翔はコジロウへと二通の手紙を渡した。


「これは?」

「これは、ガロンドとセトム連盟加盟国への紹介状ですよ。」

「もし、この国から足を伸ばし、行く機会があれば必ず役に立つものでしょうから、持っておいてください。」

「しかし、私たちはこの国から離れる気はないぞ。」

「まあ、それでもですよ。」


「"世界は広いですよ"」


 背景に登った太陽が一層と翔を輝かせ、コジロウの目へと映った。



 こうして、翔はレイワをさっていった。



「生意気な小僧と思いきや、とんでもないのに会ってしまったな。」



「今度あったらまた茶でも飲みながらな団子一緒に食いてぇな。」


 こうして、レイワに新しい空気が流れたのだった。


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