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サンデウロ大陸編
1027話 水属性の本
しおりを挟む「本当にありがとうございます。」
「いやいや。」
「みんながこんなにやる気になるなんて思ってもいませんでしたよ。」
「本当にリザードマンには水属性を発展させていって欲しいんだよ。」
「今日はここに泊まっていってください。夜も遅いですし。」
「いや、もうすぐこの里から出ていくよ。」
「ですが、この森は夜になると大変危険ですよ!」
「それなら大丈夫。というか、その危険性を味わいにいくんだ。」
「やっぱり、あのような本をお書きになった翔様の考えは私のような凡人にはわかりませんね。」
パーズは微笑みながらそういった。
「あれを読み切った君は間違いなく秀才か天才だよ。自信をもってくれ。」
「君のおかげでこの里では円滑に楽しく事を進めることが出来たよ。」
「これ、お礼といえるほどの品ではないけど。」
翔はパーズに一冊の本を渡した。
「なんですかこれは?」
「昔、少し趣味で書いた水属性魔法の魔法陣だよ。」
「横には効果や魔力量が載っている。全てオリジナル魔法になってる。」
「いいんですかこんなものいただいて!!」
「いいも何も俺じゃあその魔法を使えなかったんだ。」
「正確には出せたが、使い物にならなかったものが多いんだ。魔力効率などとか完璧に考えているが、水属性魔法をあまり得意としてないもんで。」
「それなら、可能性のある君たちリザードマンに渡したい。」
「翔様でもものに出来なかった魔法を私たちが使えるのでしょうか?」
「それは、みんなの頑張り次第さ。」
「後にそれが"リザードマンが使う固有の魔法"って呼ばれる日を期待して待ってます。」
翔は期待を込めながらその本を渡した。
「期待していてくださいね!」
自信と不安を手に込め、パーズはその本を受け取った。
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