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神編
1013話 軽率
しおりを挟むドクッドクッ
翔らは約2分間心臓と脳へと刺激を与え続けた。
「陛下!息が!!」
ファンドが呼吸を始めたのである。
「そうか、では、プランBに移行する。」
呼吸器が機能し始め、血も身体を巡り始めた。
次はその動いた機能の維持へと力を尽くした。
すると、数分後には脈や呼吸の乱れがなくなり正常な状態へと戻った。
「やりましね。」
「いや、ここからがき鬼門だ。」
「どういうことでしょうか?」
「確かに息を取り戻し、生き返ったが、普通に生活が出来なければ何もかもが意味をなさない。」
「つまり、ここからは生きてる状態で死に腐らないかどうかっていうのを見極めることが必要だ。」
「言語能力や認識能力、様々な力の衰えがないかなんかを調べる。」
「だが、幸いにもファンドは遊んで暮らせるほどの金を既に持っている。」
「ある程度のことが出来なくなっても何不自由無く生きてはいけるだろう。」
こうして、翔はファンドを安静な場所へと移した。
┈┈┈┈┈三日後┈┈┈┈┈
「目を覚ましたか。」
「すみません。」
「何故謝る。」
「俺があの所で手を出さなければ、手をわずらわせることなど.....」
「確かにお前のあの行動は軽率だった。それに、俺にとめられなかった攻撃ならばファンドに止められるはずがないだろう。」
「ごもっともです。」
「だけど、俺は嬉しかったよ。」
「結果はどうであれ、俺を助けようと命をかけた。」
「死ぬとわかっていて命をかけることはそう簡単に出来ることではない。」
「だけどな、命は大切にしておけ。」
「お前には帰る場所も待っている人もいることを忘れるな。」
「はい。」
どうやら、ファンドの身体には異常はなかったみたいだ。
剣も以前と変わらず握れて、戦力としても衰えなかったという。
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