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天災編
小ネタ 阿劉 影虎②
しおりを挟む2等は10万円だった。
「とりあえず、食い扶持にはとうぶん困らないだろう。だけど、これだけじゃ足りない。」
次に訪れたのがパチンコ屋だった。
ジャラジャラジャラジャラ
「止まって見えるな。」
日頃の修行の成果がここで出たようだ。
影虎には目の前のスロットが止まっているように見える。
目押しのやり放題だ。
「ふぅ、稼いだな。」
阿劉 影虎少年、パチンコで280万円を手にする。
「金はある。次は家を探さないとな。」
18歳の無職の少年に家を貸してくれるところなど、普通は存在しない。
だが、我々は普通ではない世界に住んでいる。
「じゃあ、月三万円でいいんだな?」
「はい。ですが、そこで何か起こっても我々は責任は取りませんので、そこら辺をご了承ください。」
「(いわく付きの物件だろうが、雨風が防げるなら文句はないな。)」
トットット
「ここが俺の家か。」
そこは一軒家だった。
以前は道場のような場所だったのだろう。入口を抜けると床には畳、壁には鏡がついている部屋があった。
ガラガラ
「埃っぽいな。てか、お前ら誰だ?」
「俺らに気づくとはなかなかだn.....」
ドゴォン
「人の家に土足であがるなよクソが.....」
影虎、目の前にいた不良を一人地面へ叩き潰した。
残りの不良は四人。あ然とした顔で倒れた不良を見つめている。
「お前ら、こうなりたくはないよな?」
鋭い目付きでそう言い放った。
「は、はい。」
影虎が倒したそれは、不良集団のリーダーだった。
頭を倒された集団は有無も言わずに投了した。
「じゃあ、お前らはこの家を綺麗にしろ。」
「は、はい。」
「こいつに水をかけて起こせ。それで、こいつにもやらせろ。」
「は、はい!」
不良を手駒として使い慣らすまで30秒。
「そこのお前。」
「はい!」
「ここは、いわく付きの物件だということたが、何か出るのか?」
「霊の類の話は聞いたことはありません。」
「じゃあ、何か心当たりはあるか?」
「俺らみたいな奴らの集会場所にはなっています。」
「俺らは全然弱い部類に入るのですが、ここらの札付きの悪のグループなども来ます。」
「それと、これは噂程度なんですが、危ない薬の取引なども行われたりするそうです。」
「そういうことか。わかった。お前らは掃除が終わったら帰っていいぞ。」
「もう勝手に人の家に土足で上がらないことだな。」
「はい!!」
不良5人は埃や蜘蛛の巣などで汚れた家をピカピカにして帰って行った。
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