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武闘大会編
528話 膜破
しおりを挟むクグラも気づいているはずだ。
自分じゃあいつに勝てないことくらい。
正直、むかつく野郎だけど強さは本物のそれだ。
「確かに、俺では貴様には勝てないだろう。これが任務なら、早々に帰還しているところだ。」
「それが賢明な判断だ。」
「だが、今回は事情が事情だ。さすがに傷の一つくらいは付けさせてもらおう。」
クグラは懐に忍ばせておいた閃光弾を投げた。
ピカァァ
ダリュは目を開けられなかった。
"クグラ式暗殺術 膜破"
クグラはダリュの耳に手を当てた。
バキィ
クグラは元の位置へと戻った。
「俺の負けだ。」
負けを宣言したのはクグラだった。
「何があったんだ?」
この会場にいるほとんどが何が起こったか分からなかった。
「腕をやられた。」
よく見ると、クグラの腕が本来曲がるはずのない方向へと曲がっている。
「どうしたんだよ?」
仲間が心配する。
「あいつに視認できないほどの速さで殴られた。気づいたらこのザマだ。」
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