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魔族編
362話 少し本気⑦
しおりを挟むその後、翔はサヤナに三十発ほどいれた。
こいつ、少しづつではあるが外してきやがる。それに防御魔法もかける余裕が出てきたか。
「次はかわします。」
「じゃあ、俺も次で終わらせるわ。」
翔はサヤナを殴った。
「見えた。」
サヤナは初めて翔のパンチをかわした。
「終わらせられなかったで.....」
ドン!!
「誰が一発っていった?」
サヤナの脇腹に一発入れながら言った。
その後は間髪入れずにラッシュした。
サヤナはギリギリガードをしながら耐えていた。
右に一発
ドン
左に打つフェイク
そして左に打つ
ドン
よし、ガードが下がった。
「サヤナ、少し楽しかったぞ!」
翔が最後の一撃をくらわせようとした直後
「やめ!!勝負ありです。勝者 翔さん!」
「翔さん、やりすぎですよ!」
「一応、手加減はしたんだがな。」
気づけばサヤナは倒れていた。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫。少し休むね。」
そう言って目を閉じたサヤナの顔はとても楽しそうだった。
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