テンプレを無視する異世界生活

魔族編

318話 魔従獣師④

「わかった、全部言うから待て！」

本当に手を滑らせてやろうか.....。


「魔従獣師は術師が弱点だ。術師が死ねば、従魔は消える。それと、術師の魔力が無くなっても従魔は消える。私が知っているのはこれくらいだ。」

「仮に魔力を出せないようになる魔法をかけられても消えるということか？」

「そんな魔法があるとするなら魔従獣師は機能しないだろうな。」


「わかった、ではデザートタイガーを離そう。」

ガットは翔に離された後でも、翔の元を離れようとしなかった。


「めんこいなお前は。」

翔は猫にするように頭を撫でた。


「あのガットが懐くなんてお前は何者だ！」

「お前じゃない、俺は翔だ。歳下のくせに無礼なやつだな貴様は。」

「私はアンだ。人間とは喋らないから敬語なんて知らない！我慢しろ！」


まあ、いいだろう。俺もこんなガキに礼儀を執拗に求めない。落ち着け、俺。


「レーダに聞いてた通りめんどくさいやつだったな。」