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魔族編
314話 ネクロマンサー⑤
しおりを挟む「死因と見比べてみると、やはり現世への未練と関係があるようだ。それにしても、死因まで書いてるとは流石だな。」
「知り得る情報は全て書いていただけです。それにしても、読む速さおかしくないですか?」
そういえば、その台詞は久しぶりに聞いたな。図書館の本を読破し続けてた時に司書に言われて以来だな。
「まあ、速読は俺の特技だからな。」
「それにしても、これはかなりの大発見ですよ。」
「もちろん、悪い意味でだろ。」
「そうですね、これを霊魔術師が知ったらそういう状況に追い込み殺す者も出てくるでしょう。」
「俺もそれは望まない。」
「私もです。霊魔術師は元をたどれば死んでも国に仕えたいと願った魔術師が考えた魔法なのですから、そのために殺すというのは霊魔術に対する侮辱に値します。」
「じゃあ、これはお互い他言無用で.....。」
「もちろんです。」
俺はワースと秘密の共有をして少し距離が縮まった気がする。特別感というのは結構大事なものだな。
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