テンプレを無視する異世界生活

竜の国編

87話 エルフの森⑦

俺は水魔法が苦手だ。全属性使えても得意不得意がある。


だから、急いでドワーフの職人達に水属性強化の刀を作ってもらった。


「マジかよこいつ.....体力が10%くらいしか減ってないんじゃないか。動きのキレが全然変わんない。」



"落雷"


大きな雷が紅蓮犰狳の頭に落ちた。


"五月雨"


"氷雨"


"村雨"



動けなくなった紅蓮犰狳に間髪入れず追撃する。


ドン


鈍い音が響き渡った。


「いってぇぇ、分かっててもこりゃ避けれないわ。」


翔は紅蓮犰狳が放った炎の針に刺された。


紅蓮犰狳が纏っている炎は自身の身体にある一定以上のダメージを食らうと、オートでハリネズミみたいに炎が針になり近くの敵を貫くようになっている。


オートだから殺気も感じないし、速さもとてつもない。


初見だと絶対に死んでいた。


知識は宝っていうのはこういうことだな。


だが、これを放ってきたってことはある程度のダメージを与えられたってことだな。


これは攻め合いだ。どちらかが死ぬまで終わらない。