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竜の国編
86話 エルフの森⑥
しおりを挟む「ぐはぁぁぁ」
前線にいたリーダーが吹き飛ばされた。2人の魔術師も魔力が尽きようとしていた。
「そろそろ、行くか」
翔は大きく息を吐き、覚悟を決めた。
先日、ドワーフに作らせた刀に手をかけた。
「初陣だな、「水竜刀」。あいつはお前が名刀になるための第一歩だ、頼むぞ。」
翔が「水竜刀」と名ずけたそれは、リヴァイアサンの素材で作られた魔刀である。
水魔法の能力をかなり上げ、この刀にも固有の技がある。柄の部分にも少し細工をしている。
"水靭閃斬"
「グォォォォォォォ」
紅蓮犰狳は低い声で叫んだ。
翔は紅蓮犰狳の目を切りつけた。だが、一歩後退させたくらいでダメージはさほどなかった。
「おい、貴様!下等な人族が誰の断りを経てこの聖地に入っておる!!さっさと出ていけ。」
エルフのリーダーが俺に言った。
翔は後ろを振り返らずに
「無駄口叩く元気があるならさっさと逃げろ。雑魚がここにいられても邪魔なだけだ。」
「なっ、人族の分際でこの高貴なエルフ族に何を言う!!」
「プライドじゃ命は救えないぞ。」
翔はそう言い残し紅蓮犰狳に向かっていった。
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