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リーデル編
57話 再会③
しおりを挟む俺は振り返らなかった。いや、振り返る前に口が動いた。
「ジャン、久しぶりだな.....」
嬉しさを堪えながら言った。
そして、振り返った。
嬉しさを抑えきれなくなった。
「ジャン!会いたかったよ!」
ジャンに抱きついた。
「やめんか、男に抱きつかれても嬉しくないわい。」
俺は俺が思っている以上にジャンが好きだったらしい。
この世界で初めて感じた優しさ。
種族が違う俺を招き入れ、知識をくれ、魔力も貰った。
胸を張って言える「俺はこの人を尊敬している。」
前の世界では師匠以外には抱かなかった感情だ。
「もしかして、ジャンがここにいるってことは上手くいったの?」
翔は笑みを浮かべた。
「あぁ、怖いくらいにな。お主はやっぱり化け物じゃな。」
ジャンも笑みを浮かべ返した。
実は、俺がジャンと別れる時に渡した紙には俺からジャンへのアドバイスを書いておいたのだ。
それは「ドワーフの集落を国にする方法」である。
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