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リーデル編
55話 再会①
しおりを挟むそろそろ、依頼しないとな。
ここ3日引きこもって研究した魔法も使いたいし、ある実験をするために魔石も必要だし。
コンコン
「翔さんに2人お客さんだよ!」
ルゥーの声で朝を迎えるのも悪くない。
朝っぱらに来る非常識の2人といえば、あいつらだろうな。
キィィ
「んっ。」
「お、おはようございます。翔様。」
やっぱりこの2人か。
「本当に申し訳なかった。詫びても許されないことはわかっている。貴殿が言っていたことは正しかった。」
一息置いてさらに続ける
「でも、認めたくなかったんだ。これがガキのワガママだということは重々承知だ。だから、処罰は全て私だけが受けることで勘弁してくれないか。全責任は私にある。」
アルムがこんなになると誰が予想しただろうか?
俺は予想してた。
この態度を見ると、リモン殿下とミリィにこっ酷く叱られたんだろうな。
「いや、俺は別に2人に罰を与えようなんて微塵も思っていないから安心してくれ。ただ、それが腑に落ちないのなら俺からの貸しと思っておいてくれ。」
俺も一息置いて
「腹減ったから、ご飯を食べてくる」
ドヤ顔でそう放った。
実のことを言うと俺は本当に彼女らに怒ってはいない。
逃げてくれたおかげで俺の魔法が見られなくて済んだし、あの時アルムに向けた言葉は多分失望したからじゃない。
俺は一時的にではあるが、協力した仲間を危険に晒したくなかったのだろう。
俺もまだまだ人間だな.....
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