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5 ボッコボコ
しおりを挟む「じゃ、負けを宣言したらそこで終わりってことで。」
「わかりました。」
俺とフランは学校に設備されていると10m四方の闘技場へと場所を移した。
「それじゃあ、始めってことで。」
俺はフランの持っている木剣を叩き斬った。
「これで勝負ありだろ?」
「いや、まだです。剣の勝負とは一言も言ってませんからね。」
こいつはアホである。俺に素手でかかってきたのだから、アホという表現がいちばん適切だろう。俺は7万9500年間は1度も素手の相手には負けてないのだから。
「手加減はしねぇぞ。」
ドゥーン
「ガハッ………負けました。」
向かってきたフランは倒れて負けを宣言した。
「どうだ?7918回死んだ気分は。」
俺はスキル【仮想空間】と【時間操作】を使って、一瞬の間に約8000回のパターンで殺すシュミレーションを行っていた。
斬られた感覚もある程度は残るため、恐怖や痛みによって精神がやられたのだろう。だが、7918回も持つとは割と異常な精神の持ち主であることは間違いない。
3回目の転生の時に倒した邪神は5000回ほどで諦めたから、忍耐力と精神力でいえばこいつの方が上だろう。
━━━━━━━━━━━━━━━
【仮想空間】:存在しない世界を作ることが可能。主にシュミレーションをしたい時に使用する。所有者の能力値に応じて、再現出来るレベルが変わってくる。
【時間操作】:時間を操ることが出来る。所有者の能力値に応じて、操作できる時間の種類や長さが変わってくる。
━━━━━━━━━━━━━━━
「お前、なかなか見所あるな。とりあえず、負けたから言うことは聞いてもらうぞ。」
「はい、約束ですから。」
「俺のクランで1年間無償で働け。」
「カイ殿のクランですか?」
俺はこいつに雑務を全てやらせようと思う。スラム出身のあいつらには教養がないため、帳簿などの管理は俺が行っていたため、普通に仕事をすることになっていた。
だが、こいつは貴族だから、俺の代わりに仕事をやらせることが出来る。
俺は絶対に働かない。
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