転生しすぎて異世界に飽きたので今世で終わりにしようと思います

3 クラン

「今更、ガキどもと馴れ合わなきゃいけないのもしんどいもんだな。」



 俺は14歳になり、学校へとか通わされることとなった。

 14歳までの間は特にすることも無く、ダラダラと過ごしていたが、ニート生活もここで終わりというわけだ。

 どうやらこいつ俺はかなりいいとこのボンボンで『大公爵』という王の1つ下、つまり、貴族では一番偉い地位の息子で、世間体を気にするが故に俺は王族や貴族専門の学校に行かされることとなったわけだ。





「父上、本当に行かなければならないのですか。」


「カイよ、お前の言い分もわかる。お前ほどの天才には学校など必要ないことを。だが、私の立場を考えてくれ。」

「まあ、これも大公爵に生まれてしまった運命と受け止めましょう。しかし、学校では自由にやらせてもらいますよ。」

「すまないな息子よ。王家にさえ、牙を向かなければ何をしても良いぞ。お前なら愚かなことはしないとは思うがな。」




 俺の父、ギル・シルベスターは割と寛容な男だ。先代があまりにもろくでもなかったからか、頭も柔らかく、変に強制をしてこない。

 まあ、王を経験した俺から言わせてもらえば、上に立つものの器ではないということだ。

 しかし、俺は嫌いでは無い。腐った貴族のやつらと比べても数万倍は好感がもてる。

 父も運が良かったな俺が息子で。どんなことがあっても大公爵の地位は揺るがない。贅沢が出来なくなっては困るからな。




「とりあえず、自分で金は稼がなきゃ遊べもしないから、クランでも創るか。」



 俺は学校のある王都へ行き、ギルドにクラン申請をした。

 ギルドというのは組合みたいなものでギルドの中にも色々あり、冒険者ギルド、漁業ギルド、生産ギルド、商業ギルド みたいな感じに沢山のギルドがあり、クランというのは、会社みたいなものだ。

 社長(クラン長)が社員(クラン員)を雇い、運営していく形だ。



「さてさて、金を稼いでくれる社員奴隷でも探しますかね。」





 一つ言っておこう。俺は働く気はない。