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愛してほしいだけなのに06~愛の行方~
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次の日、目が覚めるともう健二さんはオフィスにいた。
昨日と同じ服装だったから、もしかしたらおうちに帰っていないのかもしれない。
でも、とにかく健二さんがここにいるという安心感で僕はどっと緊張がほぐれた。僕は昨日からシャワーを浴びていないし、裸のままだったからシーツを体に被って、前を隠しながら部屋から出た。
「おはよう。よく眠れた?」
「おはよ……けんじ、さ……」
僕がモジモジしていると、健二さんが声をかける。
「トイレに行きたい?」
僕は昨日から、最後のお仕置きという理由で棒が挿れられっぱなしで眠ったから、トイレに行けていなかった。
「うん……」
「今抜いてあげるからこっちにおいで」
僕はヨロヨロと少し内股歩きになりながら健二さんの前に行った。
健二さんは僕をいつもみたいに膝に座らせると、前を隠していたシーツを取って僕のペニスをじっと見つめてから握った。
「一旦抜くけど、トイレが終わったらまた挿れるからね」
「ぅん……」
僕は健二さんのお仕置きがまだ続くのを覚悟しながら、返事をした。
すぐに健二さんが棒に手をかける。
「あん……」
僕はそれだけでちょっと感じてしまった。
「敏感だなぁ……」
健二さんは笑いながら棒をゆっくりと抜いていく。
「ぁああ……あ……」
棒が抜けると、強烈な尿意があった。僕は健二さんの膝から立ち上がると、すぐにトイレに駆け込んだ。
トイレから戻ると、健二さんはパソコンに向かってカタカタと何かを打っている。
「お仕事中?」
聞くと、健二さんは「ああ、すぐ終わる」と答え、先にシャワーを浴びるように言った。僕は言われた通りシャワーを浴びたけど、頭の中ではまた棒を挿れられちゃうという期待感で胸がいっぱいだった。
たとえそれがお仕置きだとしても、健二さんが僕を嫌いにならないでいてくれれば僕はきっとなんだってするんだと思う。
ペニスを洗うと、まだ何か挿入っているような気がしてペニスが熱くなる。さっきまで太いぷつぷつが付いた棒が挿入っていたから仕方がないけど、早く棒を挿れて欲しくなってきて、僕は本当にエッチになってしまったんだと改めて思った。
シャワーから出ると、健二さんは仕事も終わったようでコーヒーを飲んでいた。
「ここにおいで」
健二さんはそう言いながら自分の膝をぽんぽんと叩いた。
「髪、乾かしてこなかったのか」
「あ……」
僕は棒のことばっかり考えてしまって、髪を乾かすのを忘れた。健二さんは僕の腰に巻いてきたバスタオルを剥ぎ取ると、それで髪をグシャグシャとかき混ぜるように拭いてくれた。ひとしきり髪を拭われると、健二さんは真顔で僕に聞いた。
「宏隆は俺が好きか……」
「うん、大好き……」
改めて答えてみると顔がすごく熱くなった。
「ごめんな……、改めて昨日は酷くしてすまない。俺の嫉妬だった……」
健二さんは僕の頭を撫でながら、おでこ同士をこつんと当てた。僕はそんな風にしてくれたり思ってくれたことが嬉しくて、昨日とは違う涙が出た。
「けん、じ……さ……すき……」
泣きながら僕の方から健二さんにキスをすると、健二さんはいつものように熱いキスをしてくれた。ヌルヌルと舌が絡み、口の中をまさぐられて、僕はどんどんエッチになる。
「んっ……ぅ……」
唾液が無くなるような錯覚に陥るほど健二さんは僕の唾液を啜り、クチクチと音を立てながらどんどんエッチなキスになって、健二さんも興奮しているのが伝わってくる。
「宏隆は家族に会いたい?」
健二さんは、思い出したように不安な顔でいきなり聞いてきた。
「ううん。だってお母さんは出て行けって僕を何度も殴ったし……、僕の居場所はここしかないって思ってるよ」
僕はそこからありのままを話した。今まで追い出されたとだけしか健二さんに言えてなかったけど、殴られて追い出されて、そのあと捜索願いさえ出されていないのは知っていた。何日も何日も野宿みたいなことをして、警察に補導されて家に帰されたけど、そこからまた戻って来るなってお母さんは僕を追い出した。
「そうだったのか……。俺は、勘違いしていた……。だからお前に捜索願いが出されていて警察に見つかってしまったら、俺は犯罪者になってしまうと思って外に出さなかったんだ。家に帰してやらなければと頭では分かっていても、宏隆が可愛すぎて手放せなかった。しかも、途中から金さえお前の体で稼いでいた……金になんか別に困っていなかったけど、お前がもっといやらしくなるのが楽しみでそうしてしまった……。そして俺は、昨日許されるものとは思えないことをした……。俺は最低な人間かも知れない……。でも昨日、気付いたんだ……俺が、お前を好きになっていることを……」
健二さんの言葉が胸に響く。
いつも穏やかな顔の健二さんが泣いている。初めて心の声が聞こえた気がした。
「僕も分からないフリをしていたけど、自分のしている事はいけないことなんじゃないかって思ってた……。でも、健二さんを失いたくなくて、健二さんのいうことは、なんでも叶えたいって思ってたよ」
僕がそう言うと、健二さんは改めて僕をしっかりと抱きしめてくれた。僕はなんだか健二さんが少し小さくなったように思えて、僕もしっかり健二さんを抱き締めた。
「おうち、行きたい……」
僕はいつも願っていた言葉を言ってみた。
「わかった……明日になったら行こう」
健二さんのおうちに行く許可が出た。僕は嬉しくて、健二さんが本当に愛おしく感じて、もっとぎゅうっと抱きしめた。
「今日は、大人テストの最終日にしよう」
感動しているなかで突然そう言われ、僕の目が丸くなった。
嫌な予感がまたザワザワと体中を這う。
「もうしてくれないの……?」
僕は悲しくなって慌てて健二さんに聞いた。
「あぁ、もうアルバイトも終わりだ」
僕の目にまたぶわっと涙が溜まる。
「宏隆には、これから俺のパートナーになってもらう。だからもうテストもしないし、アルバイトもさせない」
「ぱーと、なー……?」
僕は意味が分からなくて聞き返してみた。
「人生の伴侶ってことだよ」
健二さんは少し赤くなりながら言ってくれてるけど、僕は(はんりょ)という言葉がもっと分からなくて一生懸命考えた。
「はん、りょ……?」
「ああ、ちょっと難しかったか……。えぇと、簡単に言えば、結婚みたいなもんだ」
健二さんは顔を横に反らして、少し赤くなりながら吐き出すように言った。
僕の目が更に違う意味で丸くなった。真っ赤になって体全体が沸騰しているみたいに熱くなって、顔から火が出そうなほどだった。
何も言えなくなった僕に、健二さんは聞いてくる。
「いやか?」
僕は言葉が出なかったけど、頭をぶんぶんと両側に振って、健二さんの問いかけを否定した。いやじゃないし、ものすごく嬉しかった。だけど、僕の頭は言葉を思いつけなくて、ひたすら健二さんに抱きつくしかできない僕がいた。
「好き……。大好き…………っ」
やっと出た僕の言葉で、健二さんはまた僕にキスをした。
僕はやっと健二さんと心がひとつになった気がして目が潤む。
「宏隆、愛してるよ……」
健二さんは僕を抱き締めながらキスの雨を僕に降らせる。
僕も何度も健二さんにキスをした。
そうするうち、僕はさっきの棒の余韻がまた戻ってきて、自分からエッチなキスをした。健二さんもそのキスで興奮してくれたみたいで、僕のお尻をエッチなときの手つきで撫で始めた。
「テスト……、して……」
僕はだんだん余裕がなくなり、自分からお願いした。すると、健二さんはいきなり僕をお姫様抱っこで抱え上げ、僕の部屋に連れて行った。
「本当にこれでテスト最後なの……?」
僕はちょっとそれが寂しい気がして聞いてみた。
健二さんは僕をベッドに寝かせると、上から覆い被さった。そして、エッチなキスをしながら逆に質問された。
「宏隆は、大人テスト……やめてほしくないの?」
僕はそう改めて聞かれると両手で顔を覆った。
恥ずかし過ぎて呼吸が苦しくなって、顔が熱い。
健二さんは僕の両手を掴んで顔を出させると、耳元で囁くように言う。
「じゃあ、今日はテスト最終日にして……、明日からは結婚したから普通にセックスしようか……」
普通のセックスなんて言われても僕にはよく分からないけど、今までみたいに棒を挿れたりとかはしないのかな……と僕はなんとなく頭に過った。
「それじゃもの足りないって顔してるね……。それとも今、棒を挿れて欲しいの?」
健二さんはクスクス笑いながら僕に聞く。
「そっ……、そんなこと、な……っ!」
僕は必死で答えたけど、既に棒という言葉で勃起していて説得力は皆無だった。
「じゃあ、挿れてあげる……」
健二さんは僕の部屋の隅に置いてある、エッチなものがたくさん入っている箱を開けると、そこから今まで使ったことがない一番太くて長い棒を取り出した。その棒は今まで使っていた棒よりも、いっぱいぷつぷつが付いていて、それを見て興奮してしまう僕がいた。
「あはは。宏隆のおちんちんは正直だなぁ……、もうこんなに涎垂れてる……」
健二さんは指で僕の先端からヌルヌルを少し手に取ると、僕の目の前に指を持ってきて、それが糸を引いているのを見せつける。
「や……やだっ! 健二さんのばかぁああああ!」
健二さんはお腹を抱えて笑っていたけど、すぐに僕のぷーっと膨らませた頬にキスをして、そこからまたいつものエッチなキスになった。
「んぅ……ぁ……ん……」
エッチなキスで僕はもうトロトロだった。
健二さんの手が棒を取り、鈴口に圧し当てる。
「ゆっくり挿れるからね……」
その声と同時に棒に圧がかかり、いつもより太い筈の棒はズル、ズルと挿入ってくる。
「ぁあっ、ゃああっ……っ」
「いやじゃないよね? 本当は気持ちがいいんだろ? おねだりしてごらん」
健二さんは熱っぽく僕に聞く。
僕はもっとエッチになりたくてすぐにおねだりした。
「もっと……おく、まで……ほし……」
「よく言えました」
健二さんはそう言うと、またゆっくり棒を奥に進める。でも、そんなに時間はかからなくて、僕はもう堪らなくなって喘いでいた。
「けん、じ……さ……きも、ち……ぃ……」
「全部呑み込んだね……」
健二さんは頭をひと撫ですると、僕の膝を抱えて上に上げる。
「宏隆のお尻は、ちゃんと今日も大人になってるかな……?」
そう聞かれると、やっぱり僕はすごく興奮してしまった。この瞬間、大人テストが大好きなんだとすごく自覚させられる。健二さんもあんまり余裕がないみたいで、お尻にローションを垂らすと、すぐに指を三本挿れてグチュグチュと出し挿れさせた。
「ぁあっ、あっ、ああっ、あんっ」
僕はもうここからは気持ち良くて腰が揺れてしまう。
「も、……ほし……」
僕がそう言うと、健二さんのペニスがすぐに奥まで突き挿れられた。
「ぁあああああああっ!」
お尻に挿入っている大きいペニスが気持ちがいいのと、棒で栓をされている僕は、頭がおかしくなるくらい敏感になっていた。
「ぁあっ、あっ、あ、あ、あっ、ぁあっ」
「宏隆の……お尻、今日もすご、く……大人になって……るよ……」
そう言われると、もっと気持ち良くなる僕がいた。
「ああっ、ぁああっ、あ、あ、ああああ……っ、イっちゃ……ぁああああっ!」
僕はビクン! と仰け反って、ドライでイってしまった。
健二さんは僕をイかせると、突き上げるのを少しやめて、僕に挿入っている棒の出し挿れをする。
「ゃあ……っ、そ、れ……ま、また……イっちゃ……っ」
グチュグチュと出し挿れするのが早くなり、僕はまたドライでイった。
「可愛い顔をもっと見せて……」
健二さんに問いかけられて考えてみれば、顔を見ながらセックスするのは初めてだった。僕は感じている顔が恥ずかしくて、何度も手で隠そうとしたけど、僕の両手は健二さんが抑え込んで動けなくされた。
そこから何度も何度もドライで僕はイき続け、健二さんもそろそろイきたいらしく、最後の突き上げは棒を抜いてから始まった。
「あぁっ、ぁああっ、あ、あ、あ、あ、あっ、ああっ……でちゃ、ぁあああああ!」
「俺も、で、る……っ」
僕のいっぱい溜まっていた精子が出て、健二さんも達した。
その日、僕たちは初めて一緒のベッドで眠った。
「愛してくれてありがとう……」
僕は先に眠ってしまった健二さんのおでこに、そう言ってキスをした。
~~fin~~
昨日と同じ服装だったから、もしかしたらおうちに帰っていないのかもしれない。
でも、とにかく健二さんがここにいるという安心感で僕はどっと緊張がほぐれた。僕は昨日からシャワーを浴びていないし、裸のままだったからシーツを体に被って、前を隠しながら部屋から出た。
「おはよう。よく眠れた?」
「おはよ……けんじ、さ……」
僕がモジモジしていると、健二さんが声をかける。
「トイレに行きたい?」
僕は昨日から、最後のお仕置きという理由で棒が挿れられっぱなしで眠ったから、トイレに行けていなかった。
「うん……」
「今抜いてあげるからこっちにおいで」
僕はヨロヨロと少し内股歩きになりながら健二さんの前に行った。
健二さんは僕をいつもみたいに膝に座らせると、前を隠していたシーツを取って僕のペニスをじっと見つめてから握った。
「一旦抜くけど、トイレが終わったらまた挿れるからね」
「ぅん……」
僕は健二さんのお仕置きがまだ続くのを覚悟しながら、返事をした。
すぐに健二さんが棒に手をかける。
「あん……」
僕はそれだけでちょっと感じてしまった。
「敏感だなぁ……」
健二さんは笑いながら棒をゆっくりと抜いていく。
「ぁああ……あ……」
棒が抜けると、強烈な尿意があった。僕は健二さんの膝から立ち上がると、すぐにトイレに駆け込んだ。
トイレから戻ると、健二さんはパソコンに向かってカタカタと何かを打っている。
「お仕事中?」
聞くと、健二さんは「ああ、すぐ終わる」と答え、先にシャワーを浴びるように言った。僕は言われた通りシャワーを浴びたけど、頭の中ではまた棒を挿れられちゃうという期待感で胸がいっぱいだった。
たとえそれがお仕置きだとしても、健二さんが僕を嫌いにならないでいてくれれば僕はきっとなんだってするんだと思う。
ペニスを洗うと、まだ何か挿入っているような気がしてペニスが熱くなる。さっきまで太いぷつぷつが付いた棒が挿入っていたから仕方がないけど、早く棒を挿れて欲しくなってきて、僕は本当にエッチになってしまったんだと改めて思った。
シャワーから出ると、健二さんは仕事も終わったようでコーヒーを飲んでいた。
「ここにおいで」
健二さんはそう言いながら自分の膝をぽんぽんと叩いた。
「髪、乾かしてこなかったのか」
「あ……」
僕は棒のことばっかり考えてしまって、髪を乾かすのを忘れた。健二さんは僕の腰に巻いてきたバスタオルを剥ぎ取ると、それで髪をグシャグシャとかき混ぜるように拭いてくれた。ひとしきり髪を拭われると、健二さんは真顔で僕に聞いた。
「宏隆は俺が好きか……」
「うん、大好き……」
改めて答えてみると顔がすごく熱くなった。
「ごめんな……、改めて昨日は酷くしてすまない。俺の嫉妬だった……」
健二さんは僕の頭を撫でながら、おでこ同士をこつんと当てた。僕はそんな風にしてくれたり思ってくれたことが嬉しくて、昨日とは違う涙が出た。
「けん、じ……さ……すき……」
泣きながら僕の方から健二さんにキスをすると、健二さんはいつものように熱いキスをしてくれた。ヌルヌルと舌が絡み、口の中をまさぐられて、僕はどんどんエッチになる。
「んっ……ぅ……」
唾液が無くなるような錯覚に陥るほど健二さんは僕の唾液を啜り、クチクチと音を立てながらどんどんエッチなキスになって、健二さんも興奮しているのが伝わってくる。
「宏隆は家族に会いたい?」
健二さんは、思い出したように不安な顔でいきなり聞いてきた。
「ううん。だってお母さんは出て行けって僕を何度も殴ったし……、僕の居場所はここしかないって思ってるよ」
僕はそこからありのままを話した。今まで追い出されたとだけしか健二さんに言えてなかったけど、殴られて追い出されて、そのあと捜索願いさえ出されていないのは知っていた。何日も何日も野宿みたいなことをして、警察に補導されて家に帰されたけど、そこからまた戻って来るなってお母さんは僕を追い出した。
「そうだったのか……。俺は、勘違いしていた……。だからお前に捜索願いが出されていて警察に見つかってしまったら、俺は犯罪者になってしまうと思って外に出さなかったんだ。家に帰してやらなければと頭では分かっていても、宏隆が可愛すぎて手放せなかった。しかも、途中から金さえお前の体で稼いでいた……金になんか別に困っていなかったけど、お前がもっといやらしくなるのが楽しみでそうしてしまった……。そして俺は、昨日許されるものとは思えないことをした……。俺は最低な人間かも知れない……。でも昨日、気付いたんだ……俺が、お前を好きになっていることを……」
健二さんの言葉が胸に響く。
いつも穏やかな顔の健二さんが泣いている。初めて心の声が聞こえた気がした。
「僕も分からないフリをしていたけど、自分のしている事はいけないことなんじゃないかって思ってた……。でも、健二さんを失いたくなくて、健二さんのいうことは、なんでも叶えたいって思ってたよ」
僕がそう言うと、健二さんは改めて僕をしっかりと抱きしめてくれた。僕はなんだか健二さんが少し小さくなったように思えて、僕もしっかり健二さんを抱き締めた。
「おうち、行きたい……」
僕はいつも願っていた言葉を言ってみた。
「わかった……明日になったら行こう」
健二さんのおうちに行く許可が出た。僕は嬉しくて、健二さんが本当に愛おしく感じて、もっとぎゅうっと抱きしめた。
「今日は、大人テストの最終日にしよう」
感動しているなかで突然そう言われ、僕の目が丸くなった。
嫌な予感がまたザワザワと体中を這う。
「もうしてくれないの……?」
僕は悲しくなって慌てて健二さんに聞いた。
「あぁ、もうアルバイトも終わりだ」
僕の目にまたぶわっと涙が溜まる。
「宏隆には、これから俺のパートナーになってもらう。だからもうテストもしないし、アルバイトもさせない」
「ぱーと、なー……?」
僕は意味が分からなくて聞き返してみた。
「人生の伴侶ってことだよ」
健二さんは少し赤くなりながら言ってくれてるけど、僕は(はんりょ)という言葉がもっと分からなくて一生懸命考えた。
「はん、りょ……?」
「ああ、ちょっと難しかったか……。えぇと、簡単に言えば、結婚みたいなもんだ」
健二さんは顔を横に反らして、少し赤くなりながら吐き出すように言った。
僕の目が更に違う意味で丸くなった。真っ赤になって体全体が沸騰しているみたいに熱くなって、顔から火が出そうなほどだった。
何も言えなくなった僕に、健二さんは聞いてくる。
「いやか?」
僕は言葉が出なかったけど、頭をぶんぶんと両側に振って、健二さんの問いかけを否定した。いやじゃないし、ものすごく嬉しかった。だけど、僕の頭は言葉を思いつけなくて、ひたすら健二さんに抱きつくしかできない僕がいた。
「好き……。大好き…………っ」
やっと出た僕の言葉で、健二さんはまた僕にキスをした。
僕はやっと健二さんと心がひとつになった気がして目が潤む。
「宏隆、愛してるよ……」
健二さんは僕を抱き締めながらキスの雨を僕に降らせる。
僕も何度も健二さんにキスをした。
そうするうち、僕はさっきの棒の余韻がまた戻ってきて、自分からエッチなキスをした。健二さんもそのキスで興奮してくれたみたいで、僕のお尻をエッチなときの手つきで撫で始めた。
「テスト……、して……」
僕はだんだん余裕がなくなり、自分からお願いした。すると、健二さんはいきなり僕をお姫様抱っこで抱え上げ、僕の部屋に連れて行った。
「本当にこれでテスト最後なの……?」
僕はちょっとそれが寂しい気がして聞いてみた。
健二さんは僕をベッドに寝かせると、上から覆い被さった。そして、エッチなキスをしながら逆に質問された。
「宏隆は、大人テスト……やめてほしくないの?」
僕はそう改めて聞かれると両手で顔を覆った。
恥ずかし過ぎて呼吸が苦しくなって、顔が熱い。
健二さんは僕の両手を掴んで顔を出させると、耳元で囁くように言う。
「じゃあ、今日はテスト最終日にして……、明日からは結婚したから普通にセックスしようか……」
普通のセックスなんて言われても僕にはよく分からないけど、今までみたいに棒を挿れたりとかはしないのかな……と僕はなんとなく頭に過った。
「それじゃもの足りないって顔してるね……。それとも今、棒を挿れて欲しいの?」
健二さんはクスクス笑いながら僕に聞く。
「そっ……、そんなこと、な……っ!」
僕は必死で答えたけど、既に棒という言葉で勃起していて説得力は皆無だった。
「じゃあ、挿れてあげる……」
健二さんは僕の部屋の隅に置いてある、エッチなものがたくさん入っている箱を開けると、そこから今まで使ったことがない一番太くて長い棒を取り出した。その棒は今まで使っていた棒よりも、いっぱいぷつぷつが付いていて、それを見て興奮してしまう僕がいた。
「あはは。宏隆のおちんちんは正直だなぁ……、もうこんなに涎垂れてる……」
健二さんは指で僕の先端からヌルヌルを少し手に取ると、僕の目の前に指を持ってきて、それが糸を引いているのを見せつける。
「や……やだっ! 健二さんのばかぁああああ!」
健二さんはお腹を抱えて笑っていたけど、すぐに僕のぷーっと膨らませた頬にキスをして、そこからまたいつものエッチなキスになった。
「んぅ……ぁ……ん……」
エッチなキスで僕はもうトロトロだった。
健二さんの手が棒を取り、鈴口に圧し当てる。
「ゆっくり挿れるからね……」
その声と同時に棒に圧がかかり、いつもより太い筈の棒はズル、ズルと挿入ってくる。
「ぁあっ、ゃああっ……っ」
「いやじゃないよね? 本当は気持ちがいいんだろ? おねだりしてごらん」
健二さんは熱っぽく僕に聞く。
僕はもっとエッチになりたくてすぐにおねだりした。
「もっと……おく、まで……ほし……」
「よく言えました」
健二さんはそう言うと、またゆっくり棒を奥に進める。でも、そんなに時間はかからなくて、僕はもう堪らなくなって喘いでいた。
「けん、じ……さ……きも、ち……ぃ……」
「全部呑み込んだね……」
健二さんは頭をひと撫ですると、僕の膝を抱えて上に上げる。
「宏隆のお尻は、ちゃんと今日も大人になってるかな……?」
そう聞かれると、やっぱり僕はすごく興奮してしまった。この瞬間、大人テストが大好きなんだとすごく自覚させられる。健二さんもあんまり余裕がないみたいで、お尻にローションを垂らすと、すぐに指を三本挿れてグチュグチュと出し挿れさせた。
「ぁあっ、あっ、ああっ、あんっ」
僕はもうここからは気持ち良くて腰が揺れてしまう。
「も、……ほし……」
僕がそう言うと、健二さんのペニスがすぐに奥まで突き挿れられた。
「ぁあああああああっ!」
お尻に挿入っている大きいペニスが気持ちがいいのと、棒で栓をされている僕は、頭がおかしくなるくらい敏感になっていた。
「ぁあっ、あっ、あ、あ、あっ、ぁあっ」
「宏隆の……お尻、今日もすご、く……大人になって……るよ……」
そう言われると、もっと気持ち良くなる僕がいた。
「ああっ、ぁああっ、あ、あ、ああああ……っ、イっちゃ……ぁああああっ!」
僕はビクン! と仰け反って、ドライでイってしまった。
健二さんは僕をイかせると、突き上げるのを少しやめて、僕に挿入っている棒の出し挿れをする。
「ゃあ……っ、そ、れ……ま、また……イっちゃ……っ」
グチュグチュと出し挿れするのが早くなり、僕はまたドライでイった。
「可愛い顔をもっと見せて……」
健二さんに問いかけられて考えてみれば、顔を見ながらセックスするのは初めてだった。僕は感じている顔が恥ずかしくて、何度も手で隠そうとしたけど、僕の両手は健二さんが抑え込んで動けなくされた。
そこから何度も何度もドライで僕はイき続け、健二さんもそろそろイきたいらしく、最後の突き上げは棒を抜いてから始まった。
「あぁっ、ぁああっ、あ、あ、あ、あ、あっ、ああっ……でちゃ、ぁあああああ!」
「俺も、で、る……っ」
僕のいっぱい溜まっていた精子が出て、健二さんも達した。
その日、僕たちは初めて一緒のベッドで眠った。
「愛してくれてありがとう……」
僕は先に眠ってしまった健二さんのおでこに、そう言ってキスをした。
~~fin~~
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