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23話 カオスだなぁ(諦念)
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今の状況を簡潔に説明するぜ!
目の前!ドラゴン!
今まで出会ったのよりかは弱いかもしれんけど普通に強そう!
俺!繭!逃げられないし俺の攻撃手段じゃロクなダメージ与えられない!
頼みの綱!なんか共生関係の魔物たち!
音沙汰なし!以上!
...どーしろと?
繭だからまともに動けない。
いや、動く手段は無くはない。熟練度上がって一応使いもんになってきた繰糸で自分を引っ張ればいい。
ただ、MPがすぐに尽きると思うし、そんなクソみたいに遅い移動じゃ何も出来ん。
ってかヤベェ!気づかなかったけど繭にヒビ入ってら!割れたらドロって出ちゃってゲームオーバーだよな?慌てて応急処置として糸吐きと繰糸でヒビを塞ぐが、それを呑気に待ってくれる敵など居ない。
ドラゴンがブレスを吐く。当たったら即死だぞコレ!
出し惜しみはしていらんないと糸吐きと繰糸で躱す。
補修したばっかの所に掠ったあああ!!今の一連の動きだけでMPが2割は減ったぞおい!?
反撃の隙は与えないとばかりに突進してくるドラゴン。これも繰糸でギリギリ躱す。
回避してばっかじゃダメだと躱しざまに毒液をかけてみるが、全く効いた様子はない。そうだよね!硬そうだし毒が皮膚を貫通とかしてくれないよね!
終わりだよこんなん。一か八か、繰糸で逃げるしかない。
くそ、転がるが使えたら...とは思うが、使えないもんは仕方ない。
糸を吐いて木の枝に引っ掛け、某真っ赤な蜘蛛男の要領で枝から枝へ渡って逃げる。そして当然の如く追いかけてくるドラゴン。
やばい、思ってたより速いし止まったら死ぬ!糸で掴みそこねても死ぬ!
これがデスゲーム鬼ごっこなのねと頭の冷静な部分が考えている。
うるせぇ現実逃避すんな!とにかく全力で逃げ切るんだよ!
逃げて、逃げて...
そしてMPが尽きた。
糸が発射されず、慣性の法則に従って何度か跳ねながら、傷だらけのボロボロになりながら転がってゆく。もう、移動することも出来ない。残されたのは毒液一回分のMPだけ。その毒液もあのドラゴンには効かなかった。
無理か。死んだな。
あとは魔物たちが来てくれるのを期待するしか無いが、周りにはドラゴン以外の魔物は見えない。
もうこちらが動けないのが分かったのか、悠々と歩き近寄ってくるドラゴン。
大口を開き、俺に食らいついてくる。
せめてもの抵抗として、MPを消費しない鉄躰を発動させると同時に、大きく開いた口になけなしのMPを注ぎ込んで毒液を流し込んだ。
今度は経口摂取...
少しは効くだろ...一矢報いることくらいは出来たか?
繭がミシミシと悲鳴を上げ、今にも潰れかけている。
バキン、と音がして、鉄躰を使っていた繭が砕けた。
俺の視界には食われる繭とドラゴンが...
うん?
ちょっと待て?
一先ずドラゴンから飛び退いて、再び驚く。
足が...ある?
...んん?
えーっと。身体が辛いとか無い。普通に動ける。
繭から出ていて...
羽化した!?
ちょ、待ってくれ。鑑定眼。
→
個体名:(無し)
年齢:1歳
性別:雄
種族:混蟲
状態:空腹
ランク:C
レベル:1
EXP:0/55
ステータス
HP:58/521+30
MP:52/129
物理攻撃:682+10
魔法攻撃:554+10
物理抵抗:897+10
魔法抵抗:772+10
速度:450+10
スキル
鑑定眼 不退転 魔力の使い手 魔力操縦4 暴食 気配察知1 危険察知3 糸術1 鎌術1 鋼の牙2 転がる3 鉄躰3 毒魔法5 身体再生10 自己再生4 苦味10 強力1 魔力1 生命3 守護1 迅速1 恐怖耐性9 痛覚耐性9 環境耐性6 酸無効 毒無効 悪食10 忍耐2 冷静8 演算2
穴掘り 木登り
スキルポイント:0
称号
魔物喰イ 大物食い 暴食 悪食王 勇者のココロ 狡猾な者 混沌なる者 異端児 転生者
わぁ。なんというかわぁ。カオスなインセクトで昆虫ってやかましいわ。
というか進化したときってなんか寝るんじゃなかったっけ?これは羽化だから関係ないのか?それとも半ば強制的な進化(?)だったからか?
うーん、わからん、怖い。
けどまぁ、分からないことを考えてもしょうがない。
めっちゃ強うなっとる。今までの成長率が何だったんだってくらいだ。
コレは調子乗っていいよね?調子乗っちゃうよ?俺TUEEEEEしちゃうよ?
さて。何はともあれこれで互角以上にはなったろ?
じゃ、やり合おうか...ドラゴン君...!!
目の前!ドラゴン!
今まで出会ったのよりかは弱いかもしれんけど普通に強そう!
俺!繭!逃げられないし俺の攻撃手段じゃロクなダメージ与えられない!
頼みの綱!なんか共生関係の魔物たち!
音沙汰なし!以上!
...どーしろと?
繭だからまともに動けない。
いや、動く手段は無くはない。熟練度上がって一応使いもんになってきた繰糸で自分を引っ張ればいい。
ただ、MPがすぐに尽きると思うし、そんなクソみたいに遅い移動じゃ何も出来ん。
ってかヤベェ!気づかなかったけど繭にヒビ入ってら!割れたらドロって出ちゃってゲームオーバーだよな?慌てて応急処置として糸吐きと繰糸でヒビを塞ぐが、それを呑気に待ってくれる敵など居ない。
ドラゴンがブレスを吐く。当たったら即死だぞコレ!
出し惜しみはしていらんないと糸吐きと繰糸で躱す。
補修したばっかの所に掠ったあああ!!今の一連の動きだけでMPが2割は減ったぞおい!?
反撃の隙は与えないとばかりに突進してくるドラゴン。これも繰糸でギリギリ躱す。
回避してばっかじゃダメだと躱しざまに毒液をかけてみるが、全く効いた様子はない。そうだよね!硬そうだし毒が皮膚を貫通とかしてくれないよね!
終わりだよこんなん。一か八か、繰糸で逃げるしかない。
くそ、転がるが使えたら...とは思うが、使えないもんは仕方ない。
糸を吐いて木の枝に引っ掛け、某真っ赤な蜘蛛男の要領で枝から枝へ渡って逃げる。そして当然の如く追いかけてくるドラゴン。
やばい、思ってたより速いし止まったら死ぬ!糸で掴みそこねても死ぬ!
これがデスゲーム鬼ごっこなのねと頭の冷静な部分が考えている。
うるせぇ現実逃避すんな!とにかく全力で逃げ切るんだよ!
逃げて、逃げて...
そしてMPが尽きた。
糸が発射されず、慣性の法則に従って何度か跳ねながら、傷だらけのボロボロになりながら転がってゆく。もう、移動することも出来ない。残されたのは毒液一回分のMPだけ。その毒液もあのドラゴンには効かなかった。
無理か。死んだな。
あとは魔物たちが来てくれるのを期待するしか無いが、周りにはドラゴン以外の魔物は見えない。
もうこちらが動けないのが分かったのか、悠々と歩き近寄ってくるドラゴン。
大口を開き、俺に食らいついてくる。
せめてもの抵抗として、MPを消費しない鉄躰を発動させると同時に、大きく開いた口になけなしのMPを注ぎ込んで毒液を流し込んだ。
今度は経口摂取...
少しは効くだろ...一矢報いることくらいは出来たか?
繭がミシミシと悲鳴を上げ、今にも潰れかけている。
バキン、と音がして、鉄躰を使っていた繭が砕けた。
俺の視界には食われる繭とドラゴンが...
うん?
ちょっと待て?
一先ずドラゴンから飛び退いて、再び驚く。
足が...ある?
...んん?
えーっと。身体が辛いとか無い。普通に動ける。
繭から出ていて...
羽化した!?
ちょ、待ってくれ。鑑定眼。
→
個体名:(無し)
年齢:1歳
性別:雄
種族:混蟲
状態:空腹
ランク:C
レベル:1
EXP:0/55
ステータス
HP:58/521+30
MP:52/129
物理攻撃:682+10
魔法攻撃:554+10
物理抵抗:897+10
魔法抵抗:772+10
速度:450+10
スキル
鑑定眼 不退転 魔力の使い手 魔力操縦4 暴食 気配察知1 危険察知3 糸術1 鎌術1 鋼の牙2 転がる3 鉄躰3 毒魔法5 身体再生10 自己再生4 苦味10 強力1 魔力1 生命3 守護1 迅速1 恐怖耐性9 痛覚耐性9 環境耐性6 酸無効 毒無効 悪食10 忍耐2 冷静8 演算2
穴掘り 木登り
スキルポイント:0
称号
魔物喰イ 大物食い 暴食 悪食王 勇者のココロ 狡猾な者 混沌なる者 異端児 転生者
わぁ。なんというかわぁ。カオスなインセクトで昆虫ってやかましいわ。
というか進化したときってなんか寝るんじゃなかったっけ?これは羽化だから関係ないのか?それとも半ば強制的な進化(?)だったからか?
うーん、わからん、怖い。
けどまぁ、分からないことを考えてもしょうがない。
めっちゃ強うなっとる。今までの成長率が何だったんだってくらいだ。
コレは調子乗っていいよね?調子乗っちゃうよ?俺TUEEEEEしちゃうよ?
さて。何はともあれこれで互角以上にはなったろ?
じゃ、やり合おうか...ドラゴン君...!!
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