23 / 74
22話 ちょっとくらい驕ってもいいじゃないか
しおりを挟む
フハハハハハハ!
もう虫けらなんて言わせねぇ!
どうも最強です。
え?どうしたって?事の顛末を説明しよう。
まず、俺はいつものように毒魔法使って草狩りしてた。
そしたらば毒魔法の熟練度上がって新しい魔法習得したわけよ。
毒刃。
字面で分かる。絶対強い。
毒ってのは経皮接種と経口摂取っていう2種類の方法がある。
俺の魔法で今まで出来たのは経皮接種で、皮膚が毒をガードするせいで毒がほぼ効かなかった。経口摂取なら体内に直接毒が入るからかなり強いのだが、今までの毒魔法はぶっかけるしか出来なかったからな。そりゃあんま効かん。
だがしかーし!今回の毒刃、毒を刃状にして発射するという技!
つまり皮膚を切り裂いて体内に直接毒を送り込める=経口摂取と同じような効果を見込める!!
勝ち申した。
ただ、欠点もある。
それが何を隠そうMP問題である。
あれから魔法遣いまくってMPもかなり増えたとはいえ、毒刃に使うMPは毒弾の2倍だ。まだ連発なんか出来ないし、MPが自動で回復するとはいえ、効率が悪すぎる。
だが、この魔法を使えばその辺ではねてる角生えたウサギまで狩れるのだ!
尚、肝心の切れ味はペーパーナイフとタメを張るレベルの上に毒が回って死ぬまでにウサギに何度も体当たりとか食らって死にかけた模様。
どう見ても勇者が一巻で初めて倒すような敵を22話で死にかけながら倒す俺って...?
...考えるのはやめよう。
泣きたくなってきた。
まぁ、こんなペーパーナイフが到底通りそうにもないような奴らがここにはわんさかいる。
ウサギを倒せるようになったのは良いが、その死体はどうしようかと思ってたら、色んなもんが寄ってきた。
大砲つけたまんまポ◯モンのカメッ◯スみたいな奴とか。
鎧着たみたいに銀色に輝く装甲持ってるクマとか。
挙げ句ドラゴンとか。
毒付きペーパーナイフじゃ勝てんわ。毒回ってるはずのウサギ貪り食ってケロッとしてるのを見るに毒効いてないんだろうな。ちくしょう。
ちなみに、草の死骸は数分で分解されて、土に還りました。
こうして生命は廻っていくんだね。
でもその草毒に染まってるけど大丈夫?
そんなこんなで、スキルの検証やら、兎狩りやらをして過ごした。
他の魔物達はウサギを倒してくれるヤツ的な存在と思われてるのか、襲わない、若しくは守ってくれる代わりにウサギを倒しておくみたいな奇妙な共存関係が生まれた。どうにもクマや亀は鈍足で、ウサギに追いつけないっぽい。
実際なんか鳥に啄まれてたときに装甲のクマが鳥を倒してくれた事があった。
まぁ、ただの狩りだったのかもしれないが、襲ってこないのは本当に助かった。
くそう、俺だって食って暴食の恩恵を試したいのに。
早く羽化したいなぁとは思うものの、ウサギや草だと経験値が少なすぎてロクにレベル上げが出来ない。他の魔物は倒せないしね。
これが草生えるってやつか。
地道に狩るしか無いですかそうですか。
とか思ってたのがいけなかったんだろうか?
「グオオオオオォォォオ!!!」
見たこと無い色のドラゴンさんだね。
こっちガン見してるね。
尻尾振ったね。バチコーン!!!
ドラゴンの尻尾が俺を直撃し、糸で固定されていた俺の身体もとい繭が吹き飛ばされる。
痛覚耐性のおかげであんまり痛くはないけど、HPが一気に三分の一くらい減った。
咄嗟に鉄躰を発動させて硬くなったのも功を奏したのかもしれないが、今までこんな奴らの攻撃食らっちゃ即死だったんだからすごい成長したよね、じゃなくて。
おいおい、なんだなんだ?
俺とやろうってのか?俺には森の熊さん達が付いてるんだよ!
え?他力本願かっこ悪い?
仕方ないだろ!俺ウサギにすら苦戦するんやぞ!
死にかけるんやぞ!
という訳で、お願い熊さん達!
...しーん。
...誰も来ない。
...え?
...1人で戦うの?これ?
ドラゴンの両目は真っ直ぐに俺を見ている。
...わりぃ。俺死んだ。
もう虫けらなんて言わせねぇ!
どうも最強です。
え?どうしたって?事の顛末を説明しよう。
まず、俺はいつものように毒魔法使って草狩りしてた。
そしたらば毒魔法の熟練度上がって新しい魔法習得したわけよ。
毒刃。
字面で分かる。絶対強い。
毒ってのは経皮接種と経口摂取っていう2種類の方法がある。
俺の魔法で今まで出来たのは経皮接種で、皮膚が毒をガードするせいで毒がほぼ効かなかった。経口摂取なら体内に直接毒が入るからかなり強いのだが、今までの毒魔法はぶっかけるしか出来なかったからな。そりゃあんま効かん。
だがしかーし!今回の毒刃、毒を刃状にして発射するという技!
つまり皮膚を切り裂いて体内に直接毒を送り込める=経口摂取と同じような効果を見込める!!
勝ち申した。
ただ、欠点もある。
それが何を隠そうMP問題である。
あれから魔法遣いまくってMPもかなり増えたとはいえ、毒刃に使うMPは毒弾の2倍だ。まだ連発なんか出来ないし、MPが自動で回復するとはいえ、効率が悪すぎる。
だが、この魔法を使えばその辺ではねてる角生えたウサギまで狩れるのだ!
尚、肝心の切れ味はペーパーナイフとタメを張るレベルの上に毒が回って死ぬまでにウサギに何度も体当たりとか食らって死にかけた模様。
どう見ても勇者が一巻で初めて倒すような敵を22話で死にかけながら倒す俺って...?
...考えるのはやめよう。
泣きたくなってきた。
まぁ、こんなペーパーナイフが到底通りそうにもないような奴らがここにはわんさかいる。
ウサギを倒せるようになったのは良いが、その死体はどうしようかと思ってたら、色んなもんが寄ってきた。
大砲つけたまんまポ◯モンのカメッ◯スみたいな奴とか。
鎧着たみたいに銀色に輝く装甲持ってるクマとか。
挙げ句ドラゴンとか。
毒付きペーパーナイフじゃ勝てんわ。毒回ってるはずのウサギ貪り食ってケロッとしてるのを見るに毒効いてないんだろうな。ちくしょう。
ちなみに、草の死骸は数分で分解されて、土に還りました。
こうして生命は廻っていくんだね。
でもその草毒に染まってるけど大丈夫?
そんなこんなで、スキルの検証やら、兎狩りやらをして過ごした。
他の魔物達はウサギを倒してくれるヤツ的な存在と思われてるのか、襲わない、若しくは守ってくれる代わりにウサギを倒しておくみたいな奇妙な共存関係が生まれた。どうにもクマや亀は鈍足で、ウサギに追いつけないっぽい。
実際なんか鳥に啄まれてたときに装甲のクマが鳥を倒してくれた事があった。
まぁ、ただの狩りだったのかもしれないが、襲ってこないのは本当に助かった。
くそう、俺だって食って暴食の恩恵を試したいのに。
早く羽化したいなぁとは思うものの、ウサギや草だと経験値が少なすぎてロクにレベル上げが出来ない。他の魔物は倒せないしね。
これが草生えるってやつか。
地道に狩るしか無いですかそうですか。
とか思ってたのがいけなかったんだろうか?
「グオオオオオォォォオ!!!」
見たこと無い色のドラゴンさんだね。
こっちガン見してるね。
尻尾振ったね。バチコーン!!!
ドラゴンの尻尾が俺を直撃し、糸で固定されていた俺の身体もとい繭が吹き飛ばされる。
痛覚耐性のおかげであんまり痛くはないけど、HPが一気に三分の一くらい減った。
咄嗟に鉄躰を発動させて硬くなったのも功を奏したのかもしれないが、今までこんな奴らの攻撃食らっちゃ即死だったんだからすごい成長したよね、じゃなくて。
おいおい、なんだなんだ?
俺とやろうってのか?俺には森の熊さん達が付いてるんだよ!
え?他力本願かっこ悪い?
仕方ないだろ!俺ウサギにすら苦戦するんやぞ!
死にかけるんやぞ!
という訳で、お願い熊さん達!
...しーん。
...誰も来ない。
...え?
...1人で戦うの?これ?
ドラゴンの両目は真っ直ぐに俺を見ている。
...わりぃ。俺死んだ。
11
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。


なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる